召せませ召せませ、仰せのままに。

小説
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更新: 2018/08/12 3:28:15

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立ちゆく煙は香を残して去ってゆく。侘しく淋しく意味ありげに。白く尾をひく燻り火は肺に染み込み満たされん。果実の皮は色鮮やかに朽ち行ければ、なんぢ種子に帰らん。さらばだ我が愛子。召せませ召せませ、我の処へ。煙風纏い我と成れ。薄き障子と歪んだ襖。満たして満たして白煙で。外の灯りは幾許ぞ。許して多聞せ、昏がりに。青に満ちれば赤となる。御前に揺蕩う白煙は少女に纏い消えてゆく。少女が最後に残したは桜の簪。後は煙撒かれ、形無し。

召せませ召せませ、神の処へ
仰せのままに、我が主人

召せませ召せませ、仰せのままに

鵯(ひよどり)


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