豆腐メンタル、引き続き 感動ものに苦戦する。

小説家同盟
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最高ランク : 6 , 更新: 2018/04/24 11:04:23

どうも、みぞれですよっ


前回 投下した感動系(?)小説の後編です.


感動できる おねショタって何だ((哲学


それではゆっくりしてってくださいませ.


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


先生の白くてキレイな指が、そっと鍵盤を撫でる。


「『ゴルドベルグ変奏曲』はね、作曲家のヨハン·セバスティアン·バッハが、不眠症で眠れなくなってしまった人のために作った曲なんですって」


俺は ぽかんとしてその場に突っ立っていた。


不眠症って。


そのゴルドベルグなんとかって曲は、結構テンポが速かった。


寝れない人が寝る前に聞く曲とは思えない。


先生は、俺の心の中を見透かしたように くすりと笑った。


「ふふ、びっくりしたでしょう?

私は、不眠症の人のためとは思えない このメロディーが大好きなの。」


大好きなの。


曲に向けて言ったはずなのに、じれったいような ドキドキするような、不思議な感じがした。


俺がしっかり前を向けないでいると、先生はまた ゴルドベルグなんとか を弾き始めた。


先生がペダルを踏むのに合わせて、アップライトのピアノはガタガタ音を立てる。


「...そのペダルって何に使うの」


「え?」


演奏を中断した先生が振り向いた。


その瞬間にばっちり目が合って、また前を向けなくなる。


「これを踏みながら鍵盤を押すと、音が長く響くの」


やってみる?と先生は椅子を立った。


先生が向けたまっすぐな眼差しに、目を反らさずにはいられない。


やらなきゃいけないような、やりたいような。


強制なのか願望なのか よくわからない気持ちに板挟みになって、結局ランドセルを降ろした。


いそいそと椅子に座り、ペダルに足を伸ばす。


「...あれ」

「...あら」


先生の声と俺の声が重なって、短い和音になる。


伸ばした足はふらふらと動くばかりで、ペダルには届かない。


居心地の悪い静けさの後、ついに先生が吹き出した。


「ぷっ... あはっ、あははははっ!」

「笑うなよ!」


顔が急に熱くなる。


短足で悪かったな!


「ご、ごめんって... くくく...!」


必死に笑いを噛み殺す先生の姿に、何だか泣きたくなってきた。


なんつー恥ずかしいとこを見られてんだよ...


涙を拭きながら先生は謝った。


「ごめんなさいね。
...くっ、 お詫びにピアノの弾き方 教えてあげるから...」


そう言って、先生は背中から腕を回して俺の腕を取った。


腹が立ったり 泣きたかったりで ぐちゃぐちゃになった心が、さらに乱れる。


「『きらきら星』って曲は知ってる?」

「...それくらい知ってる」



先生は、真っ白な手を俺の手に重ねて、器用に鍵盤の上で踊らせた。


なかなか上手く弾けなくて、かなり長引いたのが、理由はわからないけど嬉しかった。




それから毎日、俺は授業が終わる度に音楽室に飛んでいった。


先生は必ずそこにいた。


両手でピアノを弾くのは難しくて、何度も癇癪を起こしそうになった。


その都度 先生が宥めてくれて、家で一人 紙に描いた鍵盤を叩いて練習した。


1か月間、音楽室には俺の下手くそな『きらきら星』が響いた。





その日は、朝から全校集会があった。


外は くもりで、ムンムン蒸し暑い体育館の中で校長先生の長い話を聞いていた。


校長先生の世間話よりも、ステージの脇に立ってる先生が気になった。


いつもは自分の服なのに、今日はツーピースを来ている。


考えたくない"まさか"が、頭の中に忍び寄ってくる。


そんな"まさか"あり得ないさ、と首をぷるぷる振って忘れるのが精一杯だった。


それまで どうでもいい世間話をしていた校長先生が、急に話題を変えた。


「えー、今まで この学校で音楽の授業を担当してくださっていた長谷川先生が、別の学校へ異動することになりました。

皆さん、静かに長谷川先生のお話を聞きましょう。」


別の学校へ異動。


校長先生の その無情な言葉は、恐れていた"まさか"と一緒に頭の中に こだました。


先生がステージの上で何を言っていたかは覚えていない。


ただ、帰りの会での さようならの号令も もどかしく教室を飛び出した。


慌てて音楽室に駆け込むと、先生は丁寧にアップライトを磨いていた。


「...宮瀬くん」


それまで一度も呼ばなかった俺の名字を、先生が口に出す。


突然 涙がぼろぼろと溢れだした。


「なんで急に遠いとこ行っちゃうんだよ!

なんで俺の『きらきら星』が完成するまで いてくれないんだよ!」


涙と一緒に、いろんな気持ちが 決壊したダムみたいにぐちゃぐちゃになって溢れる。


「...ごめんね」


初めて聞く先生の涙声に、ますます涙が止まらなくなる。


「大人になったら俺も音楽の先生になるから!

それで、ぜってー先生に『きらきら星』聞かせるから!」


先生の泣き顔と、音楽室に差し込む夕日が眩しかった。





朝7時。


身支度をすっかり終えた私の携帯に、一通のメールが届いた。


『今日はよろしくお願いします』


久しぶりだね、宮瀬くん。


どれだけピアノ上手になったかな?


研修 楽しみにしてるから、『きらきら星』聞かせてね。


戸締まりをし、ゆっくり歩き出す。


君の待ってる学校は、もう すぐそこだった。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


終わった...


最後は無理やり終わらせました.


感動できるものになったでしょうか.


ジャンルに沿えているかビクビクしてます.


それでは皆さん、じゃあのっ

みぞれ@チョコミン党


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おお!めちゃええ、、
書いてくれてありがとなぁーー


元曼珠沙華
2018/04/24 11:19:15 違反報告 リンク


いや~ 見てくれただけで すげーありがたいっす...
やっぱり感動系は難しいね((


みぞれ@チョコミン党
2018/04/24 11:33:55 違反報告 リンク


まぁ結局慣れだよ(。-∀-)

元曼珠沙華
2018/04/24 12:00:09 違反報告 リンク


よっしゃ、慣れねば((

みぞれ@チョコミン党
2018/04/24 12:13:04 違反報告 リンク


おおお!良かったよー!
感動系ってこうか!


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2018/04/24 18:59:25 違反報告 リンク


いや、展開がめっちゃベタベタだし...

みぞれ@チョコミン党
2018/04/25 7:29:36 違反報告 リンク


ベタベタかー、でもなー、ムズイよね
私はベタになりそうな予感
でも良かったよ!


a2b4cbc8b879712fb8a503c7ea3c1c4f
2018/04/25 9:14:25 違反報告 リンク


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豆腐メンタル、ついに復活する。
2018/05/05 1:02:13 みぞれ@チョコミン党 19 6

どうも、みぞれですよっ 生きてます. 生きてます!! えー、以前お話...



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