【3人声劇】好きという名の破滅

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更新: 2020/02/27 6:38:27

華(はな)…女。一族の巫女的存在。
恒泰(つねやす)…華の秘書兼恋人。
実貴(さねたか)…華に利用された男。


華(ナレーション):
ある有名な一族の末裔(まつえい)に、
華(はな)という巫女がいる。
この女は、一族の力になることを条件にして、色んな男を抱いてきた。
そして女は唯一の男を見つけたのであった。


恒泰「もう少し歩くか?」

華「うん、歩きたい」

恒泰「わかった。足元に気をつけて」


華(ナレーション):
この男こそ、
華の唯一の男、つまり恋人である。
秘書として華を支えている、恒泰(つねやす)という男だ。


恒泰「こうして、華と一緒に居られて俺は嬉しいよ」

華「…ふふ。私はお前のものだ。お前以外、何も要らない」

恒泰「…俺も。華以外、何も要らないさ」

華「…ふふふ」(色っぽく笑う)


華(ナレーション):
2人が歩いていると、
前からある男がやってきた。


実貴「っ!ここに居たのか!華(はな)!!」

華「だれ」(興味無さそうに)

恒泰「華さま、私の後ろに」

華「…うん」

実貴「だれ…だと?俺はお前に利用された実貴(さねたか)だ!」

華「さねたか…。ああ、ふふ」(ああ→思い出す ふふ→笑う)


華(ナレーション):
この男は実貴(さねたか)。
華が恒泰(つねやす)の指示に従っていたのである。
実貴が一族の敵だということを知った恒泰は、華を好いているという実貴の気持ちを利用して破滅に導くというものだった。


恒泰「周りの方々が見ております。裏へ参りましょう」

実貴「忠犬は黙れ!」


華(ナレーション):
実貴(さねたか)は服の内側ポケットから銃を取り出し
華(はな)と恒泰(つねやす)の方へ向けた。


実貴「お前らを殺して俺も死んでやる!」

華「そうか。…殺したいのなら殺すがいい」

恒泰「華さま、何を!」

華「殺したいのだろう?…好きにしろ」

実貴「な、んだと…?俺は本気だぞ!死んでもいいのか!?」

華「恒泰と一緒に死ぬのなら、私の運命。それにお前がここで死ぬのも、お前の運命だ」

恒泰「華さま…!私は…!」

華「うるさい。私の言うことが聞けないとでも言うのか??」

恒泰「いえ、そういう訳では…」

華「まぁいい。恒泰(つねやす)、私を温めて」(ハグの意味の温めて、です。 恒泰、私を温めて は甘く誘うような声で)

恒泰「…えっ?…あっ、はい」


華(ナレーション):
恒泰は華を抱きしめた。
全てを包み込んでくれるような温かさが彼にはあった。


華「何をしている。さぁ、殺せ」

実貴「っ!!お前ら……!!」

華「私であろうと恒泰であろうと、2人だろうと、多少なりとも私を楽しませたのだから、それくらいの褒美をやる」

実貴「っ!?お、お前…」

華「どうした?……殺せ」

実貴「っっ!!!……そ、そんな…馬鹿な……お前は俺を利用した!俺はお前のことが好きになった!お前も好きだと言った!!あの言葉は……嘘だったのか?!」

華「嘘も何も、私が好きなのは、恒泰ただ1人だけだ。好きだと言ったのは、お前を気持ちよくして、あとから破滅させるためだった」

実貴「な、んだと……!!俺は…罪を…冒した…のか……?」

恒泰「そろそろお引き取り願えますか?…さねたか様」(さねたか様 は 威圧感を出す感じで)

実貴「……そ、んな………」


華(ナレーション):
実貴は、
手に持っていた銃を内側ポケットにしまい
そしてそのまま家に帰って行った。


恒泰「華、びっくりした」

華「ふふ。驚かせたなら謝る」

恒泰「…はぁ…。そろそろ帰るか」

華「うん。帰ったら、さっきよりもっとたくさん温めて」

恒泰「あぁ、分かってる。これ以上我慢出来そうにないからな」

華「…ふふ」


華(ナレーション):
華と恒泰は屋敷に帰った。
そして2人は…お互いを温め合ったのである。


〜fin〜

玄野みつき


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