【3人声劇】復讐の果て【中国時代劇風小説】

時代劇服小説 皇宮 皇貴妃と貴妃
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:699 hit

更新: 2020/03/14 7:08:34

朱琵(しゅうび)…皇后様。悪女。前は貴妃。
明来(めいらい)…朱琵付きの従者。
伏流(ふくりゅう)…朱琵付きの護衛。当時皇后になるはずだった沈皇貴妃の護衛として仕えていた。

※皇貴妃(こうきひ)…側室の中で皇后に次ぐ位。2番目の妻。皇貴妃>貴妃。



朱琵「明来、準備は出来ているな?」

明来「はい、抜かりはありません」

朱琵「なら良い。…どんな顔をするか楽しみだ」

明来「そうですね。…皇后様、伏流が」

朱琵「よし、下がれ」

明来「はい」

〜明来が下がる〜

伏流「皇后様」

朱琵「あぁ、どうした」

伏流「今日が何の日か、お分かりですか?」

朱琵「今日か?…何だ、私には分からない。お前の誕生日か何かか?」

伏流「……いえ。沈(しん)皇貴妃様の命日です」

朱琵「…そうか、今日だったか。忘れていた」

伏流「自分が陥れて自殺に追い込んだ方を覚えていないのですか」

朱琵「あぁ、覚えていない。私は皇后になりたかった。あの女は陛下を誘惑し、私から陛下を奪った。それだけで殺す理由になるだろう?」

伏流「…貴女に情ってものは無いのですか」

朱琵「情?…ふふ。私が情を与える相手は陛下だけだ。それに後宮は戦場でもある。それにお前如きが口を出せることでは無い」

伏流「……こんのっ!」(剣を取り出し朱琵の首元に当てる)

朱琵「…面白い奴だ。私を殺したとして、陛下はお前を死罪に処すはず」

伏流「…別に良い。私は…皇貴妃様を…お慕いしていました。その方のところに行けるのであれば…死など怖くない。それに、私が何年、皇貴妃様の護衛をしていたと?」

朱琵「…ふっ、そうだな。だが、お前は私を殺せない」

伏流「それは…やってみないと分からないだろう!」(剣を振りかざそうとする)

朱琵「明来!」

伏流「っ、な、何!?」

明来「伏流、動くな!」(秘密兵士と共にやってくる)

伏流「な、何だ…!?」

明来「何って…見て分からないか?」

朱琵「…哀れな奴だ、お前は」

明来「……この者を捕らえろ!」(秘密兵士達が伏流を捕らえる)

伏流「なっ!?や、やめろ!離せ!」

朱琵「…抵抗しても無駄だ。この者たちは、お前が勝てる相手じゃない」

伏流「くっ!くそっ!」

朱琵「今日の夜、お前が復讐をすることは分かっていた。密かに動いていたようだが、私には全てお見通しだ。残念だったな?」

伏流「……っ!なぜ…なぜだ……!」

朱琵「さて、どうしてだろうなぁ?…これがお前の運命だから、じゃなかろうか」

伏流「これが私の運命…」

明来「皇后様、夜も更(ふ)けました。寝所(しんじょ)にお戻りください」

朱琵「わかったわ。では後のことは明来に任せる」

明来「承知しました。……この者を連れて行け」(秘密兵士達が伏流を連れて行く)

〜〜
明来「皇后様」

朱琵「…始末したか」

明来「はい。ご命令通り、自害させました」

朱琵「そうか。…明来、お前は私の事をどう思っている?」

明来「…そう…ですね…。私の唯一の主(あるじ)でしょうか」

朱琵「…ふふ、そうか。これからも私に仕えるがいい。お前のことは何が何でも捨てない」

明来「ありがたきお言葉…。ありがとうございます、皇后様」

朱琵「そろそろ寝る。下がれ」

明来「承知しました。失礼致します」


〜fin〜

玄野みつき


投稿を違反報告 / ブロック



コメントをするにはログインが必要です : ログイン


【声劇台本】【声劇グループクレア用】
2021/12/08 1:58:03 玄野みつき 1

リレイズ(男)…勇者的存在。 セレージャ(女)…女魔王 フリージア(女)…リレイズと両...


【掛け合い】皇帝からのおもてなし
2021/01/04 0:48:33 玄野みつき 1

皇帝 部下(皇帝とは異性。同性でも良きです) 部下「陛下に拝謁いたします」(...


よく出てくる家族・グレン
2020/09/16 8:03:18 玄野みつき

初めましてじゃな。 わしはグレンじゃ。 悪魔をしておるが、人間が大好きな悪...



華々しき誕生の日に、愛のある祝福を ともぼ 雑談 友達募集 御友達募集 雨の日、4月25日の灰猫 短文 いいねチャレンジ イラリク募集 イラリク お初 いいね分け イラスト 誕生日