【さっき言ってた感動系】霧雨魔理沙の遺書③

夢月 小説 原作どこいった
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最高ランク : 33 , 更新: 2018/07/24 1:59:09

魔理沙の遺書には幻想郷の住民全員と依姫達へのメッセージが綴られていた

私が読み終わる頃には部屋中に泣き声が溢れていた

部屋の中には幻想郷の住民はもちろんのこと岡崎夢美や北白河ちゆり,朝倉理香子などもいた

部屋にはただ泣き声が響き,誰も声は発さなかった。

私は生まれてから初めて泣いた。赤子のように泣き叫び泣き喚いた

嗚呼,魔理沙…私も魔理沙がかけがえのない存在だよ…!!!

聞こえるはずのない魔理沙への思いを呟いた

'大好きだぜ。霊夢'そんな声が聞こえたような気がした











霧雨魔理沙とリクエスト(野崎k様リクエスト:もしも夢落ちだったら?)
「ん…」

眩しい日差しに目が覚める

「…そうだ!魔理沙!!!」

夢だったら…そう思い魔理沙の家へ向かった

魔法の森に入ると一気に気分が悪くなる

「何してるの?」

「矢田寺成美…」

「魔理沙の家に行くの?」

「えぇ」

口元を抑えながら答える

……吐きそう

「私も行くわ。エタニティラルバもいるけどいい?」

「いいわよ」

体調が悪そうに(実際に悪いのだが)答える私を見て成美はキョトンとしてから

「……この森の瘴気に耐えられないなら入らなかったらいいのに」

と言った。ご最もだ

「入らないと魔理沙に会えないじゃない」

「それもそうだね」

エタニティラルバが答える

そんなふうに話しながら行くと魔理沙の家に着いた

インターホンを鳴らすとアリスが出てくる

「入って」

そう言われ入る

「ん?今日は客が多いな」

魔理沙がニカッと笑っていた

夢でよかった…かなり本気でそう思った

中にはフラン,レミリア,咲夜,早苗,妖夢,幽々子,アリス,紫,永琳,岡崎夢美,北白河ちゆりがいた。

魔理沙の家はそこまで大きいわけではないので一部立っているが

「久しぶりね」

「そうだな」

と言ってから魔理沙は私の方を見て

「今日はなんなんだ?岡崎夢美やちゆりちゃん、挙句の果てにはドレミーや摩多羅隠岐奈やサグメまでここに来る始末だ」

「…いつの間に来たの?」

「私が起きてすぐだから朝4時ぐらいだな」

早起きね…そんなことを思いながらみんなを見る

「みんなも見たの?」

そう言えば意味がわかったのか全員頷いた

「で?お前らはなんで来たんだ?」

「実は…」

私は夢のことを話した

夢を話している時,魔理沙は滅多にしない真剣な顔をしていた

そして最後には驚いていた。が,すぐにいつものヘラヘラとした笑顔に戻った

「お前ら全員そんな夢見たのか?」

みんなが頷く。永琳なんて泣きそうな顔をしている

「成美達もか?」

「はい」

魔理沙は目を閉じ,少し何かを考えたあと目を開いた

「私の親のことと遺書のことは本当だ」

「え…」

思わず声が漏れる

「私は異変がおこる度に遺書を残してる」

魔理沙の顔はいたって真面目で嘘とは思えない

「どうして?」

フランが問う

「私はお前らの…いや,幻想郷や月人の中で誰よりも早く死ぬからだ」

少し悲しそうに,それでいて嬉しそうに魔理沙が言う

「……魔理沙,貴女はどうして…自分を隠すの?」

「どういうことだ?」

幽々子は言いにくそうに理由を説明しだした

魔理沙は幽々子を睨むようにして見ている

「だって…昔の貴女はそうじゃなかったじゃない」

「人は性格なんて変わるもんだろ?」

「それにしても,よ。貴女は変わりすぎてるのよ。貴女から感情を感じれないのよ」

感情が…感じれない?

「……もはや,できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや,できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや,できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや,いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて,心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目,じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある,倚りかかるとすれば
それは,椅子の背もたれだけ」

「何を言ってるの?」

みんなは理解できているのか悲しそうな表情を浮かべている

もはやフランは泣いている

「…信頼できないってこと?」

「そうだ」

「なぜ?」

「…お前らが憎いからだよ」

私達が…憎い?

「お前らがどうしようもない程に憎くて…それでいて…お前らがどうしようもない程に愛しいんだよ」

「愛しい…?」

「そうだ。愛しいからこそ,お前らを傷つけたくないんだよ」

傷つける…?

「どういうこと?」

「魔理沙は1度私達を殺しかけたのよ」

「あの魔理沙が?」

「えぇ,魔力が暴走してね」

「魔力の暴走なんてあるの?」

部屋が静かになる

「…あるからなったんだろ?…簡単に言えば魔力の全開放だ」

「魔力の…全開放…?」

あの魔力を?

「本当の魔法使いさえ超えたあの魔力を?」

「そうだ。今だからこそ私は私の魔力を自分で制御できているがあの頃はできなかったんだ。そして暴走した」

「そうなんだ」

「紫達を殺しかけたし自分も死にかけた」

「え…?」

魔理沙は悲しそうに笑うと

「やっぱり私は生まれてきたらダメな存在だったのかな」

と言った。

パシンっ…乾いた音が響く

北白河ちゆりが魔理沙の頬を叩いたからだ

「…ざ…るな」

「ちゆりちゃん?」

魔理沙が声をかける

「ふざけるな!!!」

その場にいたほぼ全員が目を見開く

「…なにがだ」

「お前がいたおかげで私達は今幸せなんだよ!お前がいたおかげでみんな心の傷が治ってんだよ!」

「!!!」

フランが大きく反応する

フランは紅霧異変の時に魔理沙に495年間に及ぶ孤独を助けてもらったのだ

「お前は幻想郷の要だ!否,幻想郷だけじゃない!私達にとっても月人にとっても要なんだよ!お前が大切なんだよ!みんなお前を愛してるんだよ!」

魔理沙が大きく目を見開く

「お前は幻想郷を誰よりも愛してる。それと同じように私達もお前を愛してるんだよ…!!!」

魔理沙の目から涙が溢れる

「生きててもッ…いいのか…?!」

「あァ,いいさ。むしろ生きててくれないと困る」

北白河ちゆりが魔理沙をそっと抱きしめる

互いに金髪で口調も同じだからか姉妹にも見える

ちなみにその光景を岡崎夢美は親のような目で見つめていた

暫くして魔理沙は泣き疲れたのか寝てしまった紫はスキマを使わずに自らの手で魔理沙を寝室まで連れていった

「にしても…末恐ろしい子供ね」

「そうだな」

「魔理沙は…あの太陽のような明るい性格の裏に誰にも入れないような闇を抱えてるわ」

紫は呟くと私達を見つめた

「十六夜咲夜,東風谷早苗,魂魄妖夢,そして…霊夢」

「何?」

「魔理沙を救いなさい」

「救う?」

「そうよ。魔理沙の心の支えになりなさい」

「…あんたなんかに言われなくてもやるわよ」

そういうとぶっきらぼうに扉を開け,外に出た

扉にもたれ込むように座ると冷静に考えれるようになった……体調は悪化したが

ともかく,アレが夢でよかった…

夢のことを考えると涙が流れてきた

そんな風になるほど私は魔理沙が好きなのだ

私が魔理沙を救うだなんてあの時から決めていた

そう,魔理沙が私を救ってくれたあの時から…

ある気配を感じて上を向くと案の定アイツがいた

「……本人にあった方が喜ぶんじゃないの?魅魔」

「いまさら会うなんて出来ないさ」

「あいつは今でもあんたのこと慕ってるわよ」

「あんなことしたのにか?」

「そうよ」

「あいつは…そういう人間だから。幻想郷で最も人間らしく美しい人間だから…」

そういうと魅魔はふっ…と笑って

「そうだな」

と言った

その一言にはとても愛が込められていて暖かかった

あの摩多羅隠岐奈やサグメまで来るなんて…つくづく魔理沙は愛されてるなと思う

…紫が依姫やサグメを魔理沙に会わせたのは意外だったけど

後日理由を聞くと穏やかな顔で笑って

「依姫はもう少し私と仲良くしなさいと言われていたもの。私も仲良くしようとしないとダメじゃない?」

と言った。

あの紫が依姫達と仲良くしようとするのだ。

あの魔理沙の一言で。…魔理沙は誰よりも末恐ろしい大人のような子供だな…

ちなみにこの一連の出来事は依姫や紫,魅魔らによって[ 幻想郷涙異変 ]と名付けられた

そして魔理沙は定期的に健康診断を受けることを義務付けられた

過保護だなぁ…魔理沙はそう言って笑っていた

こんな日々が続いてほしい…そう思ったのは誰にも言わない


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長いな。
約5ページをこれにまとめましたけれど←
こんな感じですぅ。
泣ける?泣けないよね!
泣かないでね?!←おい

夢月@なんでも屋


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そうですね

Chomo84
2018/07/24 2:23:11 違反報告 リンク