逃げ出した少年【小説書いてみた】
日常 カイの部屋へようこそ〰 小説最高ランク : 10 , 更新: 2022/08/05 19:42:21
先生は、僕を恨んでいるだろう。
先生は優しかった。
内気な僕にいつも気にかけてくれていた。
4階の相談室に行けば、先生がいることの力強さが僕を支えていた。
「頑張ったね、偉いね。」
僕はそんなありふれた言葉だけを先生の口から聞くために、テストでいい点をとるよう努力した。
僕には頑張れることが勉強しかなかった。
「何この点数、100点が一個もないじゃない。」
自信のあったテストを親に見せても、銷魂に打ちひしがれるだけ。
「すご~い!こんな点数とれるなんて、努力し
た証拠ね!」
ただ、嬉しかった。また頑張ろうと思った。
「なぁアイツキモくね?ずっと机にいて勉強しててさぁ」
小さな声で言ってるつもりのクラスメイトの声も、僕には心の奥で響いているように再生された。
「どうしたの?何かあったの?」
顔に出ていたのだろうか。僕はつっかえる言葉を和らげるように、先生は僕の背中をさすった。
結局クラスメイトのことも、親のことも先生には言ってない。だけど、それでもよかった。
僕には先生がいるから。
だけど、絶望の中の一本の蜘蛛の糸は、呆気なく途切れた。
いつもみたいに相談室に行くと、そこには先生と、関わり合いたくない人がいて。
「よぉ、お前いつもこんな端の部屋にいんのかよ。やっぱダサいな。」
僕をいつも馬鹿にしていたクラスメイトが、先生の身体を自身の大きな腕で掴み、首に小さな刃物を当てていた。
「…え?」
こんな状況勉強していく上でやってくるわけないから、理解することさえ困難だった。
「お前が最近虐めてるくせにずっと学校に来るからよ、うざくてうざくて。その理由を突き止めたら『先生〜!』って騒ぐお前の声が聞こえたから。それを壊してやりたいと思ってよぉ…」
刃物をより首に近づけ、僕を煽るような瞳を向けてくる。
その瞳にはハイライトが入ってなくて、直感的にもう無理だと思った。
「愛しの先生を助けてほしけりゃ、お前ここで全裸になって土下座しろ。この程度で済ましてやるんだから優しいだろ。」
「駄目よ!そんなことしなくていい!今すぐ別の先生を呼んできて!!」
「おっと、お前がこの部屋を出ていったり大声を出すなら俺はこのうざったい先公を殺す。」
どうすれば、いいの?
どうすれば、この絶望から抜け出せるの?
僕は幸せになることを、許されない人間なの?
わからない、もう何もかもがわからない。
ただ、窓に向かって夢中で走ったことしか覚えてなくて。
そして、僕は逃げたんだ。この世界から。
一人置いていかれた先生が、どうなってしまったかなんて知らずに。
先生は、僕を恨んでいるだろう。
𑁍𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃𓂃🕊𑁍𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃𓂃🕊
カイです₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡
今日は短めの小説を書いてみました✎
占ツクのほうでは夢小説を公開しているけど、こっちで小説を公開するのは初めて…❕🌿
前からここで小説を書いている人に密かな憧れを持っていて、自分でも書いてみたいなぁと💭
この小説の案は、今日見た夢を自分の好きな感じにアレンジしたやつだったりするけどねw
どうだったか教えてくれると嬉しい…!
拙い文章だったと思うけど、一応頑張ったので👌🏻➰
ぜろ▶嘘本当❔❕♡
さてどうなったんでしょう…?➰
CONANlove1
2022/08/06 1:10:49 違反報告 リンク
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