カイザー日記 5/25 雨
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5月20日の渡部さんの話⑥
ジョナサンから出る頃にはすっかり夕方になってた。
渡部さんと一緒に少し横浜をブラブラした。横に歩いてみると、渡部さんはそんなに背が高くない事に気付いた。
横顔を見た。少し化粧をして大人っぽく装ってはいるけど、幼さが抜けきってないかな、なんて思った。
渡部さんもまた、普通の女の子なんだ・・・・・・そんなことを考えてた。
「今日はありがとう」と言って渡部さんが僕を見た。
「話したらスッキリした。」そうは言っても、渡部さんの表情は相変わらず寂しげだった。
僕は何と言っていいかわからずおどおどしてしまった。渡部さんはクスっと笑った。
「また会いましょうね。あなたにはここまで来れた『ご褒美』をあげなきゃいけないし。
でも、しばらく待っててね。1週間くらいかな。こっちにも色々整理しなきゃいけない事もあるから。
それまでは、普通の中学生しててよ。都合が良くなったらこっちから連絡するから。」
渡部さんがまた僕の目をのぞき込んで『ご褒美』なんて言うもんだから・・・・・
僕は顔が赤くなった。何を期待してるんだ僕は。くだらない妄想が頭から離れない。
僕のそんな姿を楽しんでるのか、いや、あの人がその時何を考えていたのかわからない。
渡部さんは、そんな僕を見て・・・・・またくすっと笑って・・・・・・僕の頬に・・・・そっと・・・唇を・・・・・・
ああもう書いてて恥ずかしい。とにかく渡部さんは僕の頬にキスをした。
それで「続きはまた今度ね」とか言ってた。
その後は「じゃあね」と言って別れた。僕も「じゃあ、また」とか言って手を振った。
僕の顔は真っ赤だった。
本当に何を考えてるんだろう渡部さんは。あれが「ご褒美」のつもりだったのか?
でも「続き」って・・・・・もうわけがわかんないよ。とにかく先週の日曜日にはそんな事があった。
で、渡部さんからの連絡はまだない。
あれからずっと、僕の中ではくだらない妄想ばかり膨らんでた。
くだらないそんなのあるわけないとは思いつつも、想像せずにはいられない。
あんな事言われて期待しない男はいないよ。しかも僕は中学3年で、1番ああいうことに興味ある時期で・・・・
とにかく今は渡部さんからの連絡待ちだ。余計な事は考えるな。
亮平さんが何故「サキ」さんになったのか。その話を聞いた時のショックは何処に行ったんだ。
渚さんの、あまりに痛すぎる行動。真剣に受け止めるべきだ。その上で僕が今何をすればいいのか考えろ。
ああ、でも・・・。
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