【小説】デスループ・セカイ -No.3- 「全部しぃのせい」

小説 デスループ・セカイ ECO-S
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最高ランク : 16 , 更新:

テクノです。

予告通り、小説公開!

ついに第3話だよ!

言っておくけど、最終話じゃないよ。

ちゃんとハッピーエンドで終わらせるから!!



第3話は、ECO-Sの末っ子、白猫絵子(しろねえこ)……Cちゃんが主役!

今回も、台詞と心情ばっかりだよ。


Cちゃんは天才で、発明もできるんだ。

今回は、Cちゃんの発明品が出てくるよ〜。





……今回も先に挨拶書いておこう()

次のお話に期待してほしいから……。

——貴方を笑顔にしたい、救いたい——





それでは、終わらないナイトメアへ……いってらっしゃい。










「次に行く場所は……こっちだよ」

「Cがいなければ、オレとEは迷子になって終わってたな……オレがルートを覚えられるわけがないし、Eも事前準備しない派だからな……」

「それは言えてる。流石Cちゃんだよね!」

これが、しぃ達の日常。

Eちゃん、お兄ちゃん。

みんな仲良し。

Eちゃんとお兄ちゃんは喧嘩することもあるけど、いつも仲良し。

そんな日々は、一瞬にして崩壊した。

「……え?」

「Cちゃん!!!」

「C!」

トラックがしぃ達の元へとても勢いよく突進してきた。

2人はしぃの前に飛び出して……。




気が付くと、2人は倒れていた。

トラックが突進してきた速度、2人から流れる赤黒い液体の量。

確認したけど、心肺停止している様子。

かなり危険な状態であることがわかる。

AEDが近くにあったので、それを使うことにした。

でも、あと1つ足りない。

「誰か、もう1つAEDを持って来て下さい……!」

大きな声なんて全然出せない。

普段は大声を出さないから……。

焦りつつ、急いで救急車を呼ぶ。

男性がAEDを持ってきてくれた。

AEDの指示通りに、できることを進めた。

でも、2人は目覚めない。

自作の人命救助セットも呼ぶ。

呼んだら飛んでくる機能をつけておいて良かった。

それも使用したけど……駄目だった。

救急車が到着し、Eちゃんとお兄ちゃんが担架に乗せられた。

しぃには分かってる。

どれだけ試したって駄目だったから。

分かってる。

でも、理解はしていない。

理解なんて一生できない。

死んでも理解できない。

「しぃの、せいで……」

強運のお兄ちゃんでも駄目だった。

しぃが悪運の持ち主だから……。

Eちゃんは、しぃに危機が迫ればどんなことだってするタイプ。

やっぱり、しぃのせいなんだ……。

「Eちゃんとお兄ちゃんが……しぃのせいで……」

思い返してみれば、全部。

「パパが死んじゃったのも、交通事故に巻き込まれたから。不運だったから。しぃの不運に巻き込まれた。パパも、しぃのせいで……!」

それに。

「ママが死んじゃったのは、パパがいなくなって、さらに忙しくなって、疲労で……!パパが死ななかったら、しぃが手伝えたなら、そもそも三つ子じゃなかったら……しぃが、しぃが生まれなければ……!!」

もう、どうして。

しぃのせいで誰かが傷つくのは、もう嫌。








目を覚ました。

ここは……。

「Cがいなければ、オレとEは迷子になって終わってたな……オレがルートを覚えられるわけがないし、Eも事前準備しない派だからな……」

「それは言えてる。流石Cちゃんだよね!」

え……?

どういうこと?

「Eちゃん……?お兄ちゃん……?」

涙が溢れて、止まらない。

「わわっ!突然どうしたの?泣かないで〜!」

「何かあったのか?」

「大丈夫、大丈夫だよ〜。Cちゃんを泣かせた奴は私がぶっ●すから(早口)」

「そうだな。オレもそいつを許さん!」

2人の意見が珍しく一致した。

……って、そんな場合じゃない。

とにかく、ここを離れなくちゃ。

「あ、ちょっと、待って。こっち」

トラックの危害が加わらなさそうな方向へ向きを変えた。

ついでに、人命救助セットも呼んでおく。

大丈夫だとは思うけど、油断はできないから……。

でも。

上に、影が差した。

大きな音がした。

「2人とも、だいじょ……」

目を開けたけど……。

鉄柱が、2人の体を貫通していた。

「あれ。どういう、仕掛け。なの、。?」

不思議、だね。

でも、きっと、大丈夫だよ。

お兄ちゃんは、運が良いから。

Eちゃんも、ハプニングは乗り切れるから。

人命救助セットは、命が危ない人を感知して、自動的に処置を行ってくれる。

今もセットがなんとか処置をしてくれている。

男性が、AEDを2つ差し出してくれた。

とりあえずAEDも使った。

でも、2人は目覚めない。

錯覚?

いたずら、かな?

「2人とも、過度ないたずらは、良くない……と思う、よ……?そんな、だって……。えっと……Eちゃんの好きな育成ゲーム、放置していいの……?」

過度ないたずら。

これは、いわゆる『ドッキリ』……だよね。

それか、お兄ちゃんが計画したショーなのかな。

Eちゃんは育成ゲームのキャラの面倒をよく見てる。

それに、Eちゃんなら「Cちゃんを悲しませることなんて絶対にしないよ!Cちゃんを悲しませた奴は私がぶっ●すからね〜!(*^▽^*)」って言う気がする。

人を殺めてしまうのは悪いことだけど……。

とにかく、Eちゃんがこんなことをするはずがないよね。

「お兄ちゃんも……司さんは、こんなショーはしないよ……?ハッピーエンドは、全員が笑顔で終わることを言うんだって、司さんが教えてくれたでしょ……?」

お兄ちゃんだって、こんなことはしないよ……。

多くの人は、これをバッドエンドだと思うはず……。

お兄ちゃんはバッドエンドなんて好きじゃない。

それに、司さんのためなら何でもする人。

救急車が来た。

でも、2人はもう駄目だった。

「なんで?なんで?みんな、死んじゃうの?」

独りは、悲しいよ……。

独りにしないで……。

やっぱり、みんな……。







これで、何度目だろう。

目の前で大切な人が死んじゃうなんて、誰にとっても辛いことでしかない。

今度こそって、救えるかもって、希望を抱いても……結局は……。

思い返す。

ママも死んじゃった、あの日のことを。



C『パパもママも、いなくなっちゃった……』

E『だいじょーぶだよ、さんにんなら!』

O『そのとーりだよ!がんばるぞー!』

C『(いーちゃんも、おにいちゃんも、涙をがまんしてるんだ……なら、しぃもがまんしなきゃ……)』

E『さんにんよったら、じゅもんのつえ!』

O『え、まほうのつえじゃないの?』

C『三人よればもんじゅのちえ。きょうりょくすれば、むくわれるんだよ』

E『それだー!』

O『しーはてんさいだな!』

E『さすがしーちゃんだよね!』



三人寄れば文殊の知恵。

平凡な人でも3人が集まれば、良い知恵が出るって意味のことわざ。

パパもママもいなくなっちゃったけど、しぃ達が集まれば……協力すれば、大丈夫。

3人いれば、Eちゃんとお兄ちゃんがいれば、大丈夫。


……でも、今は3人じゃない。

独り。

「……全部」

そう、全部。

全部しぃが悪い。

「ッパパもママもEちゃんもお兄ちゃんも!!全部全部全部っ!!しぃが壊したんだ!しぃが生まれなければ、こんなことにはならなかったかもしれない!独りになったのは自業自得だって言えるけど!でも、それじゃあ巻き込まれちゃったみんなは!?もう戻らないの!?しぃを引き換えに、みんなを返してよ!!みんな!しぃのせいで死んじゃったみんなを!家族を!!返してよ!!」

だから、みんなを……!

パパ、ママ、Eちゃん、お兄ちゃん……みんなを返して!

しぃはどうなってもいいから!!

「……はぁ……はぁ……もう……嫌……」

ごめんね。







神様、どうか……。

2人を押し退け、トラックと向き合った。



一枚の小さな紙……試作品を握って。

使ったこともないそれに、大きな希望を託して。

その紙には、「温暖 悪重戸(おんだん おえこ) もしくは 温暖 英子(おんだん えこ)」と書かれていた。

テクノ


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おお?紙…?2話にでてきたあの紙???
これで3人ともこうなった(?)分けだけど次はどうなるん…?


月瀬零
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お、よく気づいたね〜。
ここからECO-Sの逆転劇が始まるよ(`・ω・´)


テクノ
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