夏休みに入る前の話

日記
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Best : 20 , Updated: Jul 29, 2019, 6:30:50 AM

中学生の頃の話をしよう。

私の学校は学園制だった。小学〜高校までだ。
私は中学生のときに入った。
小学生から上がってる子が多く、私は誰とも仲良くなれるようなカリスマ力はもってなかったからすぐには馴染めなかった。むしろ孤立していた。

だからといって虐められているわけでもなく、陰口はまああったかもしれないが、それほど気にしていなかった。でもつまらないとは思っていた。
いつも窓の外を見ていたのを覚えている。
その一年後に、大切な親友ができるとは思わなかったけど。

とにかく自分のクラスを漠然と眺めていて気になっていた人間がいた。

1人の男子生徒だ。

べつに好きとかそういう感情ではなかった。
かといって嫌いでもない。
ただ単に気になった。いつも不登校だったから。だからといって完全な不登校ではない。たまに来ているのも見た。そして自分が心配するような虐めとかもなく、他の生徒と仲良くしていた。

けれど他の男子生徒と同じように廊下を走ったりとかしなかったし、校庭で遊ばず、部活にも入ってなかったのが不思議だった。
何かしら事情があるのだろうとは思ってはいた。

でも聞けなかった。本人に失礼だと思っていたし、他の人に聞こうにも友人がいなかったから。

その真実を知ったのは彼が亡くなってからだった。

いつも通り窓側の席に座って、先生が来るのを待っていた。教室はいつも通り騒がしかった。
前の扉が開くまでは。

先生が教壇の前に立ち、俯いたあとに真剣な表情で前を向いたとき、先ほどの騒がしさは風のない海のように静まり返っていた。

「○○君が、亡くなりました……」

悔しそうな声だった。彼は何も悪くないのに。

両親が彼を起こしにいって、何も答えなかったから、急いでいくと、もう永遠に覚めぬ夢の中にいった後だったらしい。
なんでも重い持病だったと。

最近、とくにこなかったのはそのせいかと心の奥で呟いた。

周りを見れば皆んな俯いていた。
まさか自分のクラスの1人が亡くなるなんて、思わなかったんだろう。
私だって思わなかった。

それでも誰も涙は流していなかった。彼と仲良くしていた友人さえも。きっと、帰った後に流したのだろうが、教室では流さなかった。

その日は夏がはじまる、風が静かな日だった。










今でも夏のはじめが来ると思い出す。

もう顔も、声も、名前も覚えていない少年を。


ただ何となく、窓の外を眺めながら。

ゆっくり


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