【小説】この世で一人の俺と君。総集編2(東方二次創作)

#この世に一人の俺と君 小説 神の風をふかしにきたぜ!
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弟...裕也(ユウヤ)は右足を持たずして生まれてきた。
その上、”力”をもっていた
弟の力は右腕が黒く、そして強い闘争本能で複数に腕が伸びて分裂する”暗黒腕(ダークアーム)"
そんな力を持っていても、一生懸命生きてきた。
でも、周りの風当たりは強かった。
義足。それだけで周りに少し間を置かれているというのに、
力を持っていたら忌み嫌われるのは当然。
だが、弟は強く生きてきた。
大丈夫だと見栄を張って生きていた。
俺はそんな弟を心配していなかった。
それがきっと、仇だったのだろう。
別に兄弟仲が悪いわけじゃなかった。むしろ良かった。
でも、あいつは俺に心の傷を隠し続けた。
...ある日のこと、屋上にていつものやつらと絡もうとしていた時だ。
屋上にいたのはフェンスを越えた弟。靴は脱いでいた。
「!やめっ_____」
止めようとしたと同時にしたの落ちた。
俺は青ざめて下に降りる。
外に出てみると弟は頭から血を流してぐったりしていた。
俺は弟に駆け寄った
「裕也!」
「...兄さん...」
「裕也...なんで...なんで!」
「...兄さんはせめて...」
「え?」
「...みんなを助けられる...優しい人になってね...
僕はもう...大丈夫だから...」
「...裕也?裕也!」
裕也はそれから返事をしなかった。
俺は、感情に任せて叫ぶ。
「...何が大丈夫だよ...それはお前が言ったことだろ!
一番大事なのは...一緒に帰ることだろうが!
ふざけんな!返事しろ!起きろ!帰るんだろ!俺たちの家に!
ふざけんな!ふざけんなよ!ふざけんなぁぁぁぁぁ!!!」
俺は叫び続けた。
怒りに任せて、自分の愚かさを恨んで。
その時やっと気づけた。
平等じゃない命など、この世に存在しないこと。
今まで俺が死なせた奴らの家族は、今の俺みたいな気持ちを味わったということ。
人がいじめで死ぬなど、あってはいけないこと。
いじめなんて、あっていけないこと。
俺がしていたことは、間違っていたということ。
でも、それに気づくのは遅かった。

「そして俺は決めた。弟みたいな目に合うやつを一人でも減らすため、自分にできることをやる。たとえミジンコ程度の行為だったとしても...っていうのが、俺の過去だ」
俺が長々と話していたがらいつの間にか夕方になっていた。
俺は屋上の入り口の壁に腰かけていた。
さとりも、その横に腰かけていた。
「...なんだかごめんなさい」
「...いいさ。別に。話そうとしなかった俺が悪い。後々離そうと思っていたのだが...」
「私がせかしてしまったのね...ごめんなさい...」
「...いいさ。それより、俺が話したんだ」
「え?」
俺は間をおいて、その言葉を口にした。
「...今度はお前が、自分の過去を語る番だ」______





「...そうね。わかったわ」
さとりはそう言っているが、きっとしぶしぶ了承したのだろう。
だが、俺の過去を聞いておいて自分は話さないということへの申し訳なさでも感じたのだと思った。
「...あなたと弟君に近いわね。私の妹...古明地こいしは、私と仲がとてもよかった。そして、私と同じようにいじめられていた。でもいじめられていたと分かったのは...こいしがいなくなった後だった。
こいしは私の前ではずっと笑顔だった。私に弱みを、辛そうな顔を見せなかった。
そしてあの子は...自分の部屋で首を吊った。
私に...”強く生きて”と書いた手紙を残して」
それから彼女はこいしの話をしていた。
こいしといった場所、こいしとしたこと、いろいろ話して、思い出に浸っていた。
俺はそんな彼女の話を...ただただ静かに聞いていた。
「...それで、こいしが転んじゃって...って、私の話ばっかりになっちゃったわね、ごめんなさい」
「...いいさ。楽しかったし」
「...久々に、こいしに会いたくなっちゃったわね」
「...俺も裕也に会いてぇなぁ...」
「あはは...そうね...お互いにつらかったのね」
さとりは朱色に染まった空を見つめていた。
「...お互いに大事な人を失って...そして、あなたはいじめをなくすために、私はいじめに耐えて必死に生きてきた」
「...俺は、なくそうとしても何もできなかったがな」
「...しかたないわよ。どの時代もいじめってものは必然的に起こるのだから」
「...だとしても、俺はやるしかないんだよ」
「...そう。私はそれの第一歩かしら?」
「...そうだな」
俺とさとりは二人で微笑を浮かべた。
そして、また話し始める。
「...あなたに出会えてよかったわ」
「...そうか。それは良かったよ」
「ええ。本当に...ありがとう」
「...どういたしまして」
どうしてだろう。
俺はなぜここまで彼女に肩入れしてしまうのだろう。
俺は空を見つめ考えていた。
...俺は別に、ただいじめをなくしたいって思いで生きてきた。
だがその壁は絶望的な高さのものだったのだ。
でも、俺はそれでもあきらめたくなくなった。
なぜなら、”こいつ”がいるから。
こいつに、今までの苦しみを忘れるくらい、幸せになってほしいと思ったから。
境遇が似ていたからか、それとも衝撃的なかかわり方によるつり橋効果みたいなものだったのかは知らない。
でも、それでも、俺はこいつに幸せになってほしいと思うようになった。
ふと、さとりの顔を見る。
彼女は笑っていた。
強い風が吹く。屋上の土煙が舞う。
彼女は笑っていたのだ。嬉しそうに。
俺はそんな彼女の顔が、とてもとても、
美しく見えたのだ_____





「...ゲホッ...ゴホッ...」
「大丈夫か?」
下校途中、繁華街にて。
昼から夜への変わり目といえど、繁華街は消えることのない店の光でまぶしいくらいだった。
そんな中さとりが少しせき込んでいた。よく見ると顔も少し赤い気がする。
「...風邪か?」
「...多分そうかもしれないわね...」
「珍しいな。夏風邪って」
「昨日夜まで勉強してたのが仇になったのかしら...」
「エアコン利かせすぎない限りそれはないだろ...」
俺は思わず苦笑を浮かべる。
だが、風邪は良くない。
ほんのり顔が赤いということは熱もあるだろうし、咳も出てる時点で回りにうつす可能性がある。
「とりあえず。薬飲んでゆっくり休めよ」
「...ええ...わかったわ...」
俺たちはそうして別れた。


※ ※ ※ ※ ※


「...嘘でしょ...」
朝起きて、体温を測り、ため息をつく。
昨日から止まらない咳。そして上がり続ける熱。
薬を買うにもお金がない。
「...とにかく安まないと...」
私はそうして布団の中にもぐって眠ろうとするが。
「...ゲホッ...ゴホッ...」
うとうとしてきたあたりで咳に邪魔され眠れない。
「...寝れないのなら...何か飲むか食べるかしないと...」
私は重い体を起こして部屋を出た。
体がふらふらする。頭も痛い。
そういえば熱は38度くらいだっただろうか。かなりの高熱。今動いていいわけがない。
だけれどこの家には私以外誰もいないから一人で動くしかないのだ。
部屋を出て、茶の間に入ろうとした瞬間。
「...?........。」
私の意識は途絶えた。

...今日。さとりが来なかった。
心配なので先生に住所を聞いて様子を見に行くことにした。
一応。小遣いで経口補水液とインスタントのおかゆ。んで風邪薬とその他もろもろを購入した。
「...ここか。」
聞いていた住所にたどり着く。
見たところ一階建ての小さい家だった。だがキッチン、トイレ、風呂とか完全配備されてるタイプの家。
俺はインターホンを鳴らす。
「...」
返事がない。ただの屍のようだ。じゃねぇよ。
「...さとりさーん!?いますかー!?」
ノックしながら叫んでも返事がない。
「...都合よく扉空いたりして...たわ」
ご都合主義とはまさにこのこと。扉を開けて中に入る。
「...!?」
中を見てびっくり仰天。さとりがぶっ倒れていた。
「おいしっかりしろ!大丈夫か!?」
さとりの体を揺さぶる。
だがしかし「うぅ~...」といううめき声に近い声しか返ってこない。
顔は赤いのにどこか青ざめていた。
「...しゃーなし」
俺はさとりをお姫様抱っこするように抱きかかえ、さとりの部屋を探す。
扉の空いている部屋があったからそこをのぞいたらさとりさんのものらしきベッドが存在した。
「...よっこらしょ」
俺はさとりさんをベッドに運び、布団をかぶせた。
ついでに冷えピタをおでこに貼ってあげる。
して、冷静になって部屋を見回す。
まあ...普通の部屋。
ちゃんと制服がハンガーにかけられていて、机も整理整頓されている。
本棚には勉強の本や小説がたくさんあった。
そして我に返る。
...もしかしてこれすっごい状況なのでは!?
俺は心で叫んだ。
まず女子の部屋に男子が入るというのは常識なのだろうか。
恋愛に疎い俺は全くわからない。
まぁ心配で来てみたが、どちらかというと来ないほうがよかったのか?
いや其れはないな。かなりさとりさんはやばめの状況だった。
「...うぅ...あれ?」
「...やっと起きた」
一人で考えて数十分。さとりはようやく目を覚ました。
「心配だったから来てみたけどお前廊下でぶっ倒れてたぞ?大丈夫か?」
「まだ頭痛いけど...大丈夫よ...」
確かに、心なしか顔色がよくなった気がする。
「...そうか」
俺はほっとして。ばれないようにそっと胸をなでおろした_______




「そういえば、お前は一人なのか?」
俺は家を少し見回し、思った。
明らかに、一人で住むには広すぎる。
家にはキッチンとつながってるリビング、さとりの部屋。そして空き部屋が二つだった。一つの空き部屋には妹さんの顔写真と仏壇が置いてある。
一人で暮らすには広すぎるし、空き部屋が二つあるのはおかしい。
「...ええ。一人ね。一人で暮らすには広すぎる...そりゃそうよね」
「...え?ああ...そうか...」
一瞬、ドキッとするが、彼女の力を思い出す。
「...ごめんなさい。私はこの力はあんまり好きじゃないから、そんなに使ってないのよ。こういう調子が悪いときは無意識に使ってしまう...感じなの」
「...そうなんだな」
「ええ...こんな力、欲しくなかったもの。お父さんもお母さんも居なくなってしまったのだから」
「...詳しく、聞いていいか」
「...ええ」
俺は、さとりの話を聞くことにした。
さとりはベッドから上半身を起こして話し始める。
「...私が生まれたときから、負の連鎖は始まっていたの。三歳になって、私にはこの”第三の目”が生えてきたの。これが私の力と知った時に、お父さんはがっかりしていたわ。でも母さんは...それでも私を愛してくれた。
その意見の食い違いで仲が悪くなっていって、そんな中で...こいしが生まれたの。
こいしも私同様...”第三の目”が生えた。そしてついに...お父さんは絶望したと言って家を出て行った...それが、私が小学生だったころの話ね。
お母さんは私たちを養うために必死に働いていたの。夜遅くまで寝ないで必死に。水商売だってやってたとか...そんな気もするわ。
そのおかげで私は今も生きて居られてる。でも去年...母さんは働きすぎによる疲労で...過労死した。
母さんは知らない間に死亡保険に加入してたらしくて...おじいちゃんとおばあちゃんにも助けてもらいながら生きてるの」
「でも...かなりギリギリってわけか」
「ええ...こんな私を雇ってくれるところなんてどこにもないから、私自身お金を稼ぐ方法がないの。最近は得意だった絵を描いてお金を稼ごうっても思ってるけど...」
「...そうなんだな」
俺はふと、さとりの机を見た。
その机には大きなデスクトップパソコンとペンタブ。して絵についての本が一、二冊おいてある。
「...努力してるんだな。結構」
「そうでもしないと、生きていけないから...ッ」
さとりが再度、咳き込む。
さすがにゆっくり寝させたほうがいいだろう。
「待ってろ...いろいろ買ってきてあげたから。とりあえず薬を飲め」
「でも...あなたが買ったものをもらうなんて...申し訳ないわ...」
「いいから。気にすんな。困ったときはお互いさまってよく言うだろ」
俺は彼女に水のペットボトルと薬を渡すと、彼女は薬を飲んで眠った。
「...さて」
俺は、今の俺にできることを始めた。


※ ※ ※ ※ ※


「...ん...」
ふと、目が覚める。
時計は夜の九時を指していた。
私は体を起こす。
気のせいかもしれないが体が少し軽くなっていた。
なにか食べないととキッチンに向かう。
「...え?」
そこに置いてあったのは置手紙とレトルトのおかゆが3食。
『とりあえず三食分は買ったから、湯銭でもして食べな。
それと、追加で買い出しして生姜鍋作っといたから。食べていいよ』
確かにコンロの上には小さい鍋が置いてある。熱はすっかり冷めきっていた。
だが蓋をあけてみればネギや生姜やお肉や人参等。いろんな意味で完成度の高い生姜鍋だった。
「...ありがとう」
この言葉は、ちゃんとあって伝えなければ。
私はそう思いながらも、自分以外誰もいない家にてボソッとつぶやいた





さとりが風邪で休んで二日目。
流石に一人にするわけにいかず、俺はさとりの家に今日も来ていた。
「...。」
さとりの家のチャイムを鳴らす。
返事がない。ただの屍...と思いきや。
ガチャリと家の扉が開く。
そこから出てきたのはさとり。おでこには冷えピタを張っているが、
今日は寝間着ではなく私服であるため、体調はかなり良くなったとみていいだろう。
どこを見ているのかという質問にはノーコメントで返させてもらおう。
「あ...狂夜君。上がって」
「おじゃまします...」
俺はさとりの家に上がる。
そのままリビングのテーブルに買ってきた差し入れの袋を置いた。
「今日も差し入れを持ってきてくれたのね...別にいいって昨日言ったのに...」
「俺が渡したいって言ってるんだから別にいいだろ?それにお金ないなら、少しくらい頼ってくれてもいいんだぞ?」
「友達にそんなこと...私はできないわ」
「じゃあただのクラスメイトならいいの?」
「そういうわけじゃないのよ...」
さとりは呆れた目で俺を見つめてきた。
痛い。その視線が痛い。
俺はそんな中一つの飲み物を出す。
小さめの瓶に入った飲み物だった。
「まぁ...とりあえずこれでも飲め」
「何かしら?これ」
「精力剤」
「精力剤!?なんでそんなもの買ってきたのよ!?」
「別にいいじゃんか。これでも飲んで元気つけろよ」
「いらないわよ!」
「なんでだ?其れ飲んだら免疫反応がどうたらこうたらで早く風邪治るかもしれないぞ?学校に行かないと、首席日数取れないぞ」
「...」
さとりは少し考えると、瓶を手に取り
「わかったわよ...その言葉を信じるわ」
そういって精力剤を飲み干した。
「どうだ?」
「...気持ちは少し元気になったけど、そんなに変わらない気がする...」
「...え?」
「...少し、体が熱いわね...」
「...大丈夫か?」
「ええ...別にだるいとかじゃなくて、少し暖かいだけだから大丈夫よ...」
「そっか...」
さとりは別の作業を始めてる。俺はその間に精力剤について少し調べた。
ごみと化した精力剤の瓶と、普通の精力剤の成分を見分ける。
少し違う成分が入っていたため、その成分について調べると。
「...媚薬...っておい...」
俺はボソッと口にする。
おい精力剤よ。貴様媚薬なら最初からラベルに書いておけ。
まぁそれだと売れないからそう書いてないんだろうな。
俺が一人考えていると。
「...暑い...」
そういってさとりは第一ボタンから服のボタンを外し始め...

...

...ちょっとまて、あいつは今何を始めた?

「ちょっと待ったぁ!」
「え?あ...ごめんなさい」
俺の決死の叫び。そのおかげか俺はさとりの正気を戻すことに成功する。
そもそもそういうことはしてほしくないのだ。
俺はそっち系になんざ興味ない。
服のボタンを直すさとりに対して俺は言い放つ
「お前が良くても俺が良くないんだよ!男なんだよ!」
「御免なさいって...いつも一人だったからその感覚で...」
「え?お前ひとりで暑いときはそう言って脱ぐの?」
「ええ...エアコン代の節約にもなるし...」
...まぁ、一人なら許されてもいいだろう。
第一、俺が見ていない。
「...とりあえず、俺もう少しいたほうがいいか?」
「それはやめてほしいかしら...」
「なぜだ?」
「その...今のままだと...」
さとりは赤くなった顔で言う。
「貴方の事...変に意識してしまいそうだから...」
「...わかった」
絶対媚薬のせいだ。
俺はその一言を口にせず、家を出た。
「...媚薬ってこと知らないで私に渡すって...あの人天然なのかしら」
そう、さとりがつぶやいてるとも知らずに______

神風はやと@ゆ茶劇制作中


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めちゃくちゃおもろい、、、、、
語彙力すごすぎん??
話の繋げ方が上手過ぎる、、、、
その語彙力をちょいと分けておくれ、、、(இдஇ`。)


猫音サブ垢
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