*愛し続ける

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※アテンソーン(ピンポンパンポーン)
・思い付きで書きすぎた駄文すぎるもの
・お米って美味しいよね
・休み下さい()
・これは一種のパラレルにしようか迷って出来た話。
・原作の過去回想に繋がるかはわからない( ˘ω˘ )




「生まれた時のことを覚えているか」

…と聞かれれば、答えは「あぁ」だ。
オレにしては珍しく、ハッキリと覚えている。

「―――」
「―――――」

最初に届いたのは、誰かがオレに語り掛ける声。

「……あ、おきた」
「おきたん~?」


「はじめまして」



―――あなたが“さんばんめ”だよ



「おたんじょうびおm「おめでとな~」ちょっとまって」

それがオレの、最初の記憶。
生まれた瞬間の記憶。



「生まれた時のことを覚えているか」

…と聞かれれば、答えは「はい」よ。
わたしにしては珍しく、ハッキリと覚えているの。

「―――」
「――――」
「――――――」

最初に届いたのは、誰かがわたしに語り掛ける声。

「…あ、ほらおきたよ」
「え、まじ?」
「おきたん~?」


「はじめまして」



―――あなたが“よんばんめ”だよ



「で、おれがおまえのおn「おんなのこや~!うわーちっちゃい、かわいいわ~~」お、おn……」

それがわたしの、最初の記憶。
生まれた瞬間の記憶。





直接的な血のつながりは、ない。
自分達の方向性はバラバラだった。

それでも同じ“理科”。
それなら義兄妹と言った方が合うだろう。

「物理、それ運んでもらえるか?」
「おうよ、任せとけ!」
「生物学~、なんか可愛い癒しあらへん?」
「あら、それならこの子はどうかしら?」

最初に生まれたのは歴史。それに続いて地理、物理、生物学。

「あ、あの、歴史、さん!僕達にも何か手伝えること…」
「手伝えることなーい?」
「手伝ってくれるのか?ありがとな」
「ほら、あっちでお手伝いさんやってんで?行かんでええの」
「うっせ、俺は良いんだよ俺は」

最近は国語に数学と算数が生まれて、徐々に賑やかになっている。
これからもっともっと騒がしくなるだろう。



―――そう、思っていた。



「どうしましょう…物理ちゃん」
「仕方ない、生まれてしまったのは」

何人か生まれた後。新たに生まれた“その子”は、とても危険だった。
…危険すぎる、力を秘めていた。
やがてその力は環境を破壊し、人類を滅亡させ、
文明を消し去り、言語をなかったものにする。
下手をすれば自分達全員が消えかねない力を持っていた。

今はまだ未発達だけれど、これから人類が文明を発達させていくにつれ、
その子の力は危険を増すだろう。


その子の名前は…【化学】といった。
新しい、オレ達の義妹。


「おにぃは知れへんかったん?」
「…俺はあくまでも“過去”の記録だ、未来のことはわからない」

生まれてしまった以上、自分達にはどうすることも出来ない。
自分達は人類の知識が、思念が集まって出来たモノにすぎないのだから。
それでも、その子は危険すぎた。

「…決断は、お前達に任せる」
「決して無理なさらないでくださいね。」

結局自分達は、その子を消すか否かを決めることにした。
しかしその場合、その子を消せば犠牲者が出る。
その子は化学。化学を生むのは人間だ。
消すには人間を消すしかない。
どうすることも出来ないものを強制的に続行させるのだから、当然犠牲者も伴う。
その場合。歴史が、国語が、数学と算数が消えるだろう。
彼らは人類の歴史、言語であり、人類に作られた数式。
他にも多数消えることは明らかだ。

「…オレとお前と、地理……そして少数が残るのか」
「……どう、かしら。わからないわ」

厳密に言えば、生物学はどうなるかわからない。
生物学が司る生物の名称などは全て人類が付けたもの。
そのおかげで生物学は他の動物も司ることが出来ている。
もし人類が消えても、他の動物がいれば生き残れる…かもしれない。
でも、分からない。もしかしたら、名付け親が消えた時点で
消えるかもしれないのだから。

「でも、決定権をわたし達は委ねられたわ。…決めないと」
「………」

ふと、目線を見やる。その先には、すやすやと
気持ち良さそうに寝ているその子がいた。

「……せっかく生まれて来たのだから生かしあげたい、とは思う。だが…」

生かしてしまえばきっと、今出す犠牲よりさらに多い犠牲が、
将来危険な力に、“科学力”という力によって引き起こされるだろう。

「………殺そう。オレが、殺す。」

そう言うと、生物学は一瞬目を見開いた。
本来自分達にはどうすることも出来ない問題を
強制的に解決させるのだから。…でも、それは一瞬。

「…そうね。物理ちゃんが決めたのなら文句ないわ。」





やることは簡単だ。その子を刺し、
もう二度と生まれないよう人類も殺す。
人類がいる限り、きっとまた生まれてきてしまうから。

生物学と真夜中、こっそりその子に近付く。
自分の手には尖った鋭利な石が握られていた。
目の前まで来ると、その子に石を向ける。


――大丈夫、一瞬だ。
この子は寝ている。きっと気付かないし痛くない。

大丈夫、大丈夫。この子に苦しい思いはさせない。
寝ている今ならば、苦しみなく逝かせてあげられるから…。

大丈夫、大丈夫、大丈夫。


気付けば呼吸が荒くなり、冷や汗が垂れていた。
石を持つ手が震える。


大丈夫、きっと痛くない。
一瞬で終わらせれば大丈夫。

振りかざすのは一瞬だけ。大丈夫。
一瞬で終わる。


なのに……


「ダメだ、オレには、オレには殺せない……!」

仮に痛くなくても、きっとこの子は悲しい思いをするはずだ。
生まれて、オレ達に出会って、義理だけど、兄姉に会って、
人に会って、皆に会って。
せっかく楽しい思い出を作ったのに。
それを痛みと共に消し去るなんて誰が出来ようか。

「物理ちゃん…」

後ろに居た生物学が、石を床に落とし泣いている物理に寄り添う。

「そう、そうね。やめましょう。やっぱりこんなこと、わたしにも出来ないわ。…あまりにも、残酷過ぎるもの」





「…情に絆されるとはな」

後日。歴史に消さないこと、自分達がそのまま義理の兄姉として
育てていくことを伝えた。

「歴史ちゃん、物理ちゃんは、悪くないの。」
「あぁ、すまない。怒っているわけではないんだ」

下を向く物理の肩を、歴史は軽く叩く。

「俺がお前達に任せたのは、“どうせそうなるだろう”と思っていたからだよ」
「え?」

驚きに顔を上げれば、歴史はニヤッと笑う。

「お前は元々情に厚いからそうなるだろうと思ってた。でも確かにアイツは危険すぎるからな。消させない理由が欲しかった」

それに元々、人類の歴史に手を出すのは良くないから、と歴史は付け足す。

「それでも他の教科が許さないかもしれないだろう?だから理由が欲しかったんだよ」
「お、お前な…!」
「あらあらうふふ」

―――そうして。その子はすくすくと育った。危険な力を秘めたまま。

「義姉(ねえ)さん、この子がご飯を食べてくれないんだが」
「あー…、その動物ちゃんはね、ユーカリしか食べないのよ」
「ちょ待って生物学助けろ!わー待って待って飛びつくんじゃねー!!!!」
「義兄(にい)さん…」
「物理ちゃん良かったじゃないの、犬に懐かれて」
「よくねぇ!!!!!」

いつか危険な力が人類に使われて、
一万人以上を燃やし尽くす兵器が出来たとしても。

「…それが人類の運命、歴史なんだからしょうがないさ」

その日までも、その日からも、ずっと、愛し続けよう。




「生まれた時のことを覚えているか」

…と聞かれれば、答えは「はい」ですわ。
私(わたくし)、ハッキリと覚えていますの。

「―――」
「――――」
「――――――」

最初に届いたのは、誰かが私に語り掛ける声。

「起きたわ」
「マジで!!!!!」
「義兄さんうるさいぞ」


「はじめまして」



―――あなたが“n番目”よ



「で!オレがお前のおn「女の子生まれたって!?…うわーちっちゃい!可愛いわぁ~~!」お、おn……」
「すまない、地理が…」

それが私の、最初の記憶。
生まれた瞬間の記憶。

「ついに私にも義妹(いもうと)が…!」
「あっズルい!俺がお義兄ちゃんなんだかんな!!!!!!」
「うふふ。…お誕生日、おめでとう。」



地学ちゃん。

しょぅゆ。


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化学さんを消さなきゃいけない理由分かった時ちょっと鳥肌たった……。
というか教科達ってそうやって生まれるのか……。


イカノシヲカラ
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マジすか…
イエス、そう生まれる。
だから人類が数式を使い始めたら数学・算数さんが生まれるし、
動物と関わり始めたら生物学さんが生まれるん…。


しょぅゆ。
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こんにちは!ノリの良い灰のお届けです!
教科の生まれる理由とか色々設定がやはりよきです設定考えれて文かけて絵もかけるのすごい。
そして若干シリアス要素入ったなぁと‥‥‥‥化学さぁん‥‥‥そして悪用するのも教科を作るのも人間‥‥‥
歴史さんの発言と行動がイケメン。「どうせそうなるだろうと思ってた」のところで狂ったらぶ


bearsaka
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化学は危険だけど、文明を発展させてきたのも化学なんだよなぁ……()
いい話だ……(n回目)


あたおかほっとこーき
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くまさか

何それ風に飛ばされそう()
歴史さんはイケメンで優しくて紳士(by公民談)


ほっとけーき

でもね、化学さんが生まれたのはわりと後半なのよ。
それまでは…“暴力”っていう物理が文明を発展させてたから(´・ω・`)


しょぅゆ。
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…怖いねぇ(え
化学かぁ…(化学好きなんだよな


sizuki006
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化学って怖い(こなみ)

しょぅゆ。
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