ゾロの過ち

ワンピース 小説 ゾロ受け
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オリジナルキャラがデパってますし、ゾロキャラ意味不明。
ルゾロ前提でナイゾロ、ヨミゾロです。
それでも良ければどうぞ!!












「ゾロさん…!?」

「えっ、ナイト…?」



ゾロの困惑顔は希少だ。




「んー、もう少しで目的の島に着くわね。みんなー!島に行く準備しときなさいよー!?」

ナミはログポーズを見ながら、微かに見える島を指差し仲間達に言い放った。
ルフィとウソップとチョッパーは「島!島!」と三人で肩を組みながら、陽気に踊りを踊っていた。サンジは「はぁーい、ナミさん♡」と体をくねくねしながら答え、ゾロは相変わらず鍛錬、ロビンは本を読みながら「えぇ。」と答えた。
ナミはそんな仲間達を見、息をつきながら分かっていないだろう踊り狂う三人に説明をし始めた。

「良い?あんたら。次行く島は【レイッシュ島】と言って、海軍基地がある場所なの。今回この島に行くのは、食料調達と少しの息抜きのためよ!本来なら…海軍基地がある島になんて行きたくなんかなかったけど。」

ナミはそういうと、まだ陽気に踊りを踊っているルフィに指を刺しながら言った。

「ルフィ。騒ぎを起こしたら…、ただじゃあ、おかないからね…?」

ウソップとチョッパーはひぃっ!とぶるぶる体を震わせながら、ナミの凄んだ眼光から目を逸らした。
ルフィは分かっているのか分かっていないのか分からない口調で「あぁ、分かった!」と笑うばかり。ナミは頭を抱えた。
しかし、ルフィがそんな調子なのはいつも通り。
ナミは本を読んでいるロビンにショッピングに行こうと誘った。

「あら、航海士さん良いわよ。」

にこりとしたロビンの大人の笑みにナミは落ち着きを取り戻した。




島についた一味はまず、ログポーズが溜まる時間を聞いた。聞いたところ2日で溜まるそうだ。

「ナミさん、食料調達は二日目にするから、俺が今日船番しますよ。」

サンジがナミにそう言うと、ナミは「じゃあ、サンジくん船番よろしくね。」と言った。

「おーいゾロ!!」

ルフィがゾロを呼ぶと、ゾロは鍛錬を終え、ルフィ達が居るキッチンに来た。
ナミはゾロが来た事を確認すると、最終確認を取り始めた。

「一日目の組み分けを発表するわ。ルフィとウソップは船の修理品の調達。ゾロとチョッパーは、薬の調達。私とロビンはショッピングに。サンジくんは船番。二日あるから、お小遣いは少し多めにするわ。船に戻って寝ても良いし、宿に泊まるのも別にどちらでも良いわ。騒ぎを起こさないならね。本当にこの島には海軍基地があるんだから、そこを忘れずに。
二日目の船番はウソップとチョッパーね。ゾロは迷子にならないように。ルフィは騒ぎを起こさないように!ここほんっとうに守ってね!!じゃあ、一時解散!」


ゾロは「俺は迷子になんかならねぇ!」と言いながらメリー号をチョッパーと後にし、ルフィとウソップは足早に島へと走り去って行った。ナミとロビンはゆったりと談笑しながら島に向かい、サンジは今がチャンスというようにざっくばらんな字で書いたレシピのメモを綺麗な字でレシピ帳にまとめていった。
平和に始まったはずの息抜きが、ゾロにとっては騒がしいほどの日になるとは、この時のゾロは思いもしなかった。







「チョッパー、薬は何を買うんだ?」

ゾロはチョッパーに優しい声色で訪ねた。チョッパーはトナカイ化した状態で笑いながらゾロに言った。

「えっとな、まず、傷口から菌をとる消毒薬と、脱脂綿と、包帯を…出来る限り多く買って、毒を消す薬と、痺れを取る薬と…。万が一のために薬草もいっぱい欲しいなぁ。あっ、ゾロ、大丈夫か?」

チョッパーがピュアで可愛い眼差しをゾロに向けながら言うと、ゾロは優しく笑みながら「いつも俺が怪我ばっかしてんだから、付き合うに決まってるだろ?だから大丈夫だ。」とチョッパーの頭を撫でながら言った。
チョッパーはエッエッエッと笑いながら、ゾロと薬屋に向かって歩いた。


ほどなくしてチョッパーとゾロは薬屋から用を済ませて薬屋から出ると、チョッパーはあっと声を出した。

「どうした?チョッパー」

ゾロがチョッパーにそう聞くと、チョッパーはうん…と言いながら照れた顔でゾロに言った。

「ゾロ…、おれ、そういえば薬草いっぱい前の島で調達したんだった。まだ薬草すごく残ってるから、今すぐ薬草取らなくてもイイかも。」

「でも万が一の為にも薬草やっぱり取りにいくか?」

はたまた優しい声色でゾロは山の方を指差しながら、チョッパーに言うと、チョッパーは「でも、あの山、海軍基地がある…」とチョッパーが言った。
ゾロはあっ、本当だ。と思った。山にはどーん!とどでかく海軍基地がある。ゾロは頭をかきながら、「じゃあ、今回は良いか?」とチョッパーの方を向きながら問いた。
チョッパーは「うん。」と頷いた。

ゾロはチョッパーを見ながら「そうか。」と言い、この後どうしようか…、と考えていた。するとチョッパーが「ゾロ!」と呼んだ。

「チョッパー、なんだ?」

「ゾロ、おれは船戻るよ!ゾロにはおれの買い出しに付き合ってもらったしな。ゾロ、酒場行ってきたらどうだ?」

チョッパーはゾロにそう言うと、余った自分のお金をゾロに差し出した。

「チョッパー、好意は嬉しいが、金は受け取れねぇ。医学の本とかにその金は回せ。」

ゾロは至極優しくチョッパーに言った。
チョッパーは「良いのか?」と言いながら、嬉しそうに顔を綻ばせた。
チョッパーのその様子に満足したゾロは、チョッパーと一時別れた。

「ゾロー!あそこの酒場の宿に泊まれよ!!探しに行くのが大変だからな毎回!」

チョッパーは最後に辛口な言葉をはきながら、メリーへと戻って行った。




ゾロは酒場に向かった。
少し古ぼけた感はあるが、品の良さが感じられる酒場に、ゾロはおっ、今日の酒場は大当たりかもな♪と思いながら、酒場の扉を開けた。
ゾロの見たて通り、酒場は品が良い、綺麗でアンティーク感がある、大人な雰囲気だった。落ち着く空気感にゾロは大満足しながら、酒場の中に入って行った。

酒場のマスターがゾロを一瞥すると、マスターは低い大人の余裕感を醸し出した声で「いらっしゃい。」とゾロに向かって言った。ゾロはそれにまた居心地の良さを感じながら、カウンターに座った。他の客もいるが、他の客達は皆静かに思い思いに酒を飲んでいた。

「マスター、ジョッキ一つ。」

マスターにそうゾロは言うと、マスターはその皺が少しある紳士な叔父様の顔を微笑ませながら、ジョッキをゾロに渡した。

ゾロはマスターのその対応にまたまた大満足しながら、ジョッキを飲んだ。




ギィ。



建て付けの少し悪い古びたバーの扉を開けた音がした。
ゾロはその音に一切気を止めずに、酒を呑んでいた。

「おぉ。…ナイトか。」

紳士風な叔父様のマスターが、少し声を弾ませながらその客の名前を呼んだ。

(…ナイト?)

ゾロはその名前に懐かしさを感じ、でも、同じ名前なんてザラに居るだろ…、と思いながら、その客の方へ目配せをした。

「っ!!」

ゾロは驚いた。
そこに立っていたのは、思い描いた懐かしき男だったのだ。
まだ、大人と言うには早いと思われる青年が、ゾロの後ろでマスターと話をしていたのだ。
髪は薄茶色で少し髪が長く、後ろで髪を縛っていて、将校が羽織れる海軍コートを身に纏い、高い身長に、優しい顔立ち。この顔で女を口説けばイチコロだろう。品の良い白い服を着ており、それがまた、この青年に似合っていた。





「ゾロさん…!?」


「えっ…、ナイト?」


冒頭のシーンはここだ。


「何だ、お前等知り合いなのか?」

マスターが片眉を上げながらナイトに問うと、ナイトはそれはもう嬉しそうに頷きながら「知り合いなんてレベルじゃ無いです!」と言った。
ゾロはビックリした。まだ、ナイト登場に驚いている。

「ナイト…、お前、どうしてここに!?」

ゾロが戸惑いながらナイトに問うと、優しい騎士の様な笑みを浮かべて答えた。

「俺は、ここの海軍基地にたびたび用がありまして…。用が済んだので、慣れ親しんだ酒場にと…。」

「はぁ…」

ゾロはまだ呆気に取られていた。
だって、あのナイトが…、というようだ。

「ゾロさんと別れてから、俺は必死に海兵として努力をし、今は海軍基地本部の大佐なんですよ。」

ナイトがまたまた優しい笑みをゾロに向けて言うと、ゾロは「マジか…。」と答えた。
すると、ゾロははっ!と我に帰り、ナイトと距離を取るために席から立ち、酒場の隅に隠れた。

「海軍本部大佐なら…、俺を捕まえるよな…?捕まる気なんてさらさらねぇぞ、俺は!」

そうゾロが言うとナイトは、「捕まえるなんて!!」と大声を出した。周りの客はなんだ?なんだ?とゾロとナイトの方を見始めた。


「俺はゾロさんが大好きで憧れで!!海賊狩りのゾロに憧れて俺は海軍に入ったんですよ!!?またそれからゾロさんに昔偶然あって…、俺がまだ15の時です!!ゾロさん、貴方が16の時!あの時の感動と高揚と興奮は忘れもしません…!俺は貴方を海軍に入れたかった!入って欲しかった!!でも、貴方は「海軍に興味もねぇし、海賊にも興味はねぇ…」と言い、俺の勧誘を蹴りました!でも、俺は諦めてなんかいません…。今の貴方は確かに海賊です。俺と貴方では、立場が違い過ぎる。しかし!ゾロさんファンは多いのです!もし、海賊狩りのゾロを勧誘できたならば、海兵にしても良いと上も言ってます!!だから諦めません…!…それに、ゾロさんを捕まえるなんて出来ません。するなら、あの麦わらのルフィだ。俺の愛しのゾロさんを強引に海賊にしたらしいじゃねぇか…、許せませんよ俺は!!なので、捕まえるなら麦わらのルフィです。」

ナイトはそう言い切ると、静かに笑って誤魔化した。

「…確かに、ルフィには最初は強引に海賊にならねぇか?と誘われたが、最後には俺の意思で海賊になった。それに、今はルフィを海賊王にしてやりてぇ…。支えてぇんだ、ルフィを。だから、ナイト。俺は海軍には入らねぇ…。」

それを聞いたナイトは、怒りに満ちた顔をしていた。ゾロはちょっとたじろんだ。イケメンは怒ると怖い。とても、怖い。
ナイトは怒気を含んだ声で「ヨミ」と呼んだ。
すると、艶やか美人が姿を表した。

「なぁに?ナイト。」

ヨミと言われた美女は、ゾロを見ると破顔した。

「ゾロちゃぁん!!」

ヨミはゾロに抱き付いた。ゾロは、「えっ、ヨミ、やめろよっ…!!」とヨミの腕の中で暴れまわっている。しかし、美女の腕の力は衰えない。そりゃそうなのだ。
美女は実は男なのだ。それも相当な色男。
ヨミは変装の達人で、老人にも、絶世の美女にだって変身できる。いつもは海賊を欺くために美女の格好をしているのだ。
ヨミも大層なゾロ癖で、ゾロを見ると毎回その端正な顔立ちを破顔させる。色男はいつもこうである。

ゾロはぷはっ!と言いながら、ヨミの腕の中から脱出すると、酒場から逃げようとした。
しかし、ナイトが「酒を奢りますよ。」と言われちゃあ、引き下がれやしない。ゾロはいつだって酒と剣術には強欲だ。

しかし、ゾロはここを出たかった。こんなのがバレたなら、ルフィに怒られる。それだけは容赦願いたい。なのでゾロは自分が精一杯できる事をやった。

「ナイト、ヨミ…。俺はもう、今日は寝てぇんだ。だから、酒代は払って俺を解放してくれねぇか?」

上目遣いで、甘えた声。やってるゾロからすれば、今すぐ吐きたくてしょうがない行為だが、こいつらには良く効く!そうゾロは覚えていた。
これを見たナイト、ヨミは既にメロリンしている。
ーしめた…!
そう思いゾロは、酒場の宿の部屋に向かおうとしたが…。
両腕をがっしりと、掴まれていた。

「…えっ…?」

ナイトとヨミは、にっこりとしている。
ゾロは嫌な汗をかいた。

「ゾロさん連れないなぁ…。俺たちも楽しませてくださいよ。」

「そうよ、ゾロちゃん。私も楽しませて?…堪らなく啼かせてやる。」

ナイトとヨミの瞳は、もう雄そのもの。
ゾロはマスターに助けを求めようとしたが、マスターは神様の様ないい笑顔で言った。



あ き ら め ろ



ゾロは泣いた。

名も亡き私はブラックガール


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