ぱろぱろったー3

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最高ランク : 151 , 更新： 2017/08/31 6:56:36

その報告は俺達にとって衝撃的だった。俺たちみたいに所属している人だけじゃなく一般人もなれると言うのだ。

つまりライバルは全日本。

負けるわけにはいかないと猛特訓。

結果は惨敗。なったのは岩さん。亜嵐くん。メンさん。と一般人から佐藤大樹。山本世界。あまりにも悔しくて一緒に最後まで残った隼と隠れて泣いた。嫉妬から亜嵐くんとメンさんと仲が悪くなってしまった。最初は亜嵐くんもメンさんも意味わかんねーとか言っていたけど今ではそれが普通のようになった。
この悔しい思いは全てダンスにぶつけた。浅原さんに無理を言って俺だけ延長に手伝ってもらったり１つ上の三代目さんに入れてもらったりしていた。迷惑なはずなのに皆さん喜んで迎え入れてくれた。最初は見よう見真似だったから遅れて間違えてグダグダだったけど今では完全に付いていける様になっていた。

「玲於すごいなー」

「完璧やん」

「あ、ありがとうございます！」

誉めてくれるNAOTOさんと健二郎さん。本当に嬉しい。
メンバーは「止めときなよ」とか「体壊すぞ」って言ってくれるけど止める気は無かった。これをしてから変わったことがある。１つはどんな曲でも完璧に踊れるようになったこと。それと………

練習でもキララが強く光ってくれること。

いつもキララはステージ上でしか輝く事は無かった。それなのに今ではそれ以上の光を放つ。まるで周りの人間を隠すように。

それは正規メンバーの中でもよく話題に上がるらしい。

そんなある日、浅原さんが俺達GENEと三代目さん、EXILEさんまで集めた。

「アンダーライブの出る人を今ここで伝えるわ。」

待ちに待ったアンダーライブ。
アンダーライブとは正規メンバーの代わりに俺達が出るライブの事。それは半年に一度しかなくて一瞬でも憧れの正規メンバーと同じステージで同じ服で同じダンスを踊れるのだ。こんな素敵なことはない。だけどアンダーに入れるのはいつも2,3人。多くて5人。亜嵐くん、メンさん、岩さんはもう正規メンバーだからライバルは減った。

「今回アンダーになるメンバーはAKIRA、TETSUYA、ATSUSHIよ。」

皆同時にゴクリと唾を飲んだ。

「そしてアンダーメンバーはAKIRAのところにGENEから佐野玲於。TETSUYAのところにGENEから小森隼。ATSUSHIのところに三代目から今市隆二よ。」

えっ、えっ…？うそ、お、おれが…！

思わず一緒に選ばれた隼と抱き合って喜んだ。

『っ、納得できませんっ！』

声を荒らげたのは亜嵐くん。

「何よ、」

「最近玲於は休みなくずっと躍り続けています。その上EXILEのレッスンは超ハード。このままじゃ体を壊しかねません。リーダーとして見過ごす訳にはいきません。今すぐ玲於を変えるべきです。」

その声にざわめき出す。

「これはHIROと決めたことよ。それにEXILEには今の彼の輝きが必要なのよ。貴方も知ってるでしょう？彼の輝きを。彼の輝きが無けりゃ今回のアンダーライブは間違いなく失敗する｡」

「どうしてですか？」

「EXILEの柱のATSUSHIが居ない上に力強く躍りで周りを圧倒するAKIRA。笑顔で人々の笑顔を取り戻す絶対的なEXILEのアイドル、TETSUYAが居ないのよ。それを補える程の力はまだ居ない。少しでもその隙間を埋めるために彼が必要。分かった？」

彼らのやり取りに俺達は下手に口出しをできない。

どうやら亜嵐くんは渋々納得したようではい…。と言った。

なんだか今回のアンダーライブは通常通りにはいかなさそうだ。