IF ~one day~

神月風 小説 ULOG学園
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1016 hit

最高ランク : 10 , 更新:

太陽が天辺に上った頃
授業終了の鐘がなる
さて、お昼ご飯だ

大嫌いな数学の教科書を
即座に片付け食堂へと向かった

「それで、その実況動画がね!」

実況動画だとぅ!?
教室から出ようとした時聞こえた言葉
思わずその方向に視線を向けた
だって私も実況大好き!!

しかしザワザワとした教室内で
その声の主を見つけることはできない
もしできたとしても…何もできない
無念を心に刻み教室を後にした



食堂に向かう途中
廊下で派手に転んでいる女子生徒がいた
ふわふわの三つ編みが愛らしい

「大丈夫?」
「だいじょうぶ・・・です」

どこかポケーっとしていて放って置けない
印象だった、こういうの愛され系って
いうんだろうなーとマジマジと見ていると

「・・・本」

彼女はキョロキョロと何かを探していた
きっと転んだ時に落としたのだろう
私も一緒になって探すと
それらしき物を見つけた
表紙には【天文学】と書かれている

「探し物はこれ?」
「それ! ありがとう、ございます」

よほど大切な物なのか両手で抱え
深く頭を下げた

「大切な物なんだね」

そう言うと彼女は静かに微笑んだ



天文学少女と別れた後
再び食堂に向かう
何を食べようか、なんて考えていると
今度は私が転んだ
・・・痛い
幸い人目は無い…と思ったら目の前に居た

「あ、えっと大丈夫っすか?」
「平気」
「そ、そうですか、ほな俺行くんで」

この学園では珍しい男子生徒だ
あ、スパッツ履いててよかった
見たことない顔、おそらく後輩だろう
イントネーションがちょっと違ったなぁ
去り際も関西弁っぽかったし
大阪男子だろうか・・・美味しいです

っていうか、またやっちゃったな…
あの子せっかく声かけてくれたのに
ありがとうの一つも言わないなんて…
だって恥ずかしかったんだもん!
とにかくあの場をすぐにでも
去りたかったんだよ!!

ごめんよ、関西男子君・・・。




食堂に着くと、あるものが目にとまった
コカコーラ、別に好きだからとかではない
むしろ炭酸は苦手な部類だが
これを見るたびに思い出す

3年生になった当日
教室でぶっきら棒な顔を外へ向けていた
その時だった

勢いよく開いたドアから聞こえた
明るい声
教室中の誰もが彼女に釘付けだった
もちろん私も例外ではない

休み時間にはいつも明るい声が聞こえて
私の憧れだ
私もあんな風になれれば・・・

「やっほー、風だよ☆
今日もみんな張り切って行こうね!」

・・・ないな
でも、元の性格は暗いわけじゃないし
むしろ家では落ち着きがない方だ
友達ができたら、あんな風になれるのかな




「お腹いっぱい」

ふぅーと深呼吸しながら
小さく独り言を呟くと
肩に軽い衝撃があった

「失礼しました」
「こちらこそごめんなさい」

お互いペコリと軽く礼をして
再び歩き出す

今の人、制服来てなかったな
そう言えば2年の時も
何度か見かけたけど・・・生徒?
でも制服着てる所見たことないし
何者なんだろ・・・



午後の授業、ウトウトと襲いかかる
睡魔と戦いながら授業を受ける
この時間は魔の時間だ
けれど耐えねば・・・!

でも、この先生なに言ってんの?

決して寝ぼけているわけではない
私は英語と数学が大の苦手
そして今は絶賛英語の授業

そういえばこの前
「英語なんてYESとNOがあれば充分」
なんて誰かが言ってたなぁ

まったくの同感だ



今日も1日が終わった
部活はどうしようかな
行こうかな・・・

そんな事を考えて昨日と変わらない
今日を終え、今日と変わらない
明日へ向かうはずだった私に


「ねぇ、神月さん」


この一言から

私の1年が変わっていった


......................................................
友達になるまでに、出会ってたかも

あくまで非公式です
公式でULOG学園が始まったら
ちゃんとそっちで出会います!

*らぁこちゃん*
もし、やりすぎでしたら
「先走るな!」と一言いただければ
削除しますのでm(_ _)m

神月フゥ@頑張らない


投稿を違反報告 / ブロック



まさにその通り。なんならyesだけでも通じるよ(

竹雀
違反報告 リンク