記念。【猫丸さん】

小説 猫丸さん らぁこ
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最高ランク : 12 , 更新:

…マズい。

緊急事態です。
私の運の無さを恨みますよ、神様。


スマホを30秒置きに起動させ
ロック画面に映し出される時刻を確認する。

…もう5分オーバー。


ロック画面に設定してある
ニコリと微笑む大好きなキャラクターを眺め、焦る気持ちを落ち着かせる。



と、上の方から
待ち望んでいた聞き慣れた声が。


「お待たせいたしました。
只今15分遅れています、3番ホームの列車がまもなく到着いたします。黄色い線の内側にお立ち下さい。」


安堵の溜息が自然に出る。


遅刻の原因となった大きな箱を睨み

風で舞う前髪を強く抑えながら
スマホを握り締め飛び乗った。




……




先程まで気にしていた前髪を
大きく揺らしながら大時計の下へ走る。


走る、走る。




い、いた…ッ



「遅れてすみません!!」


肩で息をしながら
待ち合わせしていた彼女に
勢いよく頭を下げる。


「え、ちょ、頭上げて下さい!!」


と頭上で慌てふためいた声が。

恐る恐る頭を上げ
顔色を伺うと彼女、猫丸さんはニッと笑っていた。


「大丈夫!私も今来たところですから!」


…何て爽やかなんだ。

眩しい、眩しいっす。
そのセリフは男が言うやつなのに
似合ってますよ、何で!?


発言にクラクラしていると、
猫丸さんは私に一歩近づいた。


「な、何でしょう!?」

「ちょっと…じっとしてて?」

「はいッ!」



反則な距離に思わず目を閉じると

前髪を整えられた。


「前髪乱れてますよ!?
私の為に走って来てくれたんじゃないですか!?」


「は、はわわわわ」


くすぐったいのと
恥ずかしいのとで自分でもよく分からない声が出る。


「…よし、これでバッチリですよー!!」

最後に頭をぽんと優しく叩く。


「あ、ありがとう…ございます!!」

「いえいえ、どういたしましてなのだよ」

猫丸さんのキメ顔に思わず笑ってしまう。


「よしよし、楽しくなってきた!
じゃあ、行きますか!!
よっしゃあぁぁぁぁ!!!」


遊びに行くというより
デートみたいな感じで

ドキドキしてしまったのは
きっと


猫丸さんがイケメンな所為です。



*°*°*°*°*°*°*°*°*°*°*°

…はい、イケメンになってましたかね(

猫丸さんのは

「待ち合わせで遅刻」っていう

シチュエーションですます。



ごめんなさい、こんなんで(

ありがとうございました!!+*。

らぁこ.


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鷂さん≫
うぉぉぇぇ!?まじすか!
お嫁さん公認とか嬉し過ぎます((
ありがとうございます!!♪*。


らぁこ.
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