Bitter sweet*【本文819文字】

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最高ランク : 212 , 更新： 2015/02/22 5:10:59

占ツクにいけない悲しさで出来たもの。
ハイキューに決まってるじゃないか。時間枠はバレンタイン。

*

2月14日。
チョコレートをあげたりもらったり…今日はバレンタイン。

女子が男子にチョコレートをあげるのは、他人からすると本命チョコか義理チョコだろう。
でも私は違うんだ。

「ごめんっ！遅れた。」

『全然遅れてなんかないよ！部活、長引いたんでしょ?』

悪いな、と言いながら苦笑いする彼は私の幼馴染み。
いつもお世話になってるから作った。
“友チョコ”を。

「あ、その紙袋の中……何か入ってるの？まさか、激辛麻婆豆腐!?」

『違うって(笑)友チョコだよ！スガの為に作ったんだ。』

不思議そうに紙袋を見つめる幼馴染みとは、菅原孝支の事だ。
その姿が妙に可愛くて、つい笑みが零れてしまう。

スガはハッと気付き言ったのだ。

「○○！ありがとな。
食べてみていいかな？…てか食べる。」

私の返答も無しに紙袋をガサコソする。
あぁぁ！なんて歪な形のチョコレートなんだ。
いただきますと言い、口に含めた時。

「お！チョコのわりには少し辛い。」

一瞬で見抜いたみたい。

『まぁ、激辛の素をひとふりくらいかけたからね。』

「俺の好みがわかるのってなんか嬉しいな。
あと、ビターチョコも混ぜてるって手が込んでるな！凄い。」

なんでもすぐ気づいちゃうスガが望ましく思う。
私はそんなこと出来ないのに。
ついでに言うと、少しスガが気になっている。

「別に甘いものが嫌いって訳じゃないんだけどね。」

静かな校庭前に響いたのはリップ音。
その時ちょうど、２つの影が重なっていた。

*

ただの自己満足。
終わり方は迷子だよ。

簡単に言うと、多分、両片想いだな。