きゃああベタな少女漫画ネタ思いついちゃった←

短編 立野真
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最高ランク : 84 , 更新: 2015/04/03 9:54:20

「…どうしらいいんすかねぇ…」

他の奴らとは違う、特徴的な口調も、もう耳に馴染んだ。
知らねーよ。つかお前、さっさと告れ。
そう何度も言いたくなったのを、必死に我慢して、「自分で考えろ」と言っていた。意味が同じとか思わないでくれ。

「それがわかんないから!センパイに相談してるんすよ!!」
「バッカじゃねーの?」
「意地悪ッ!!」

別に意地悪いとか、あいつほどじゃねえし。なら、あいつを好きになったお前も相当なマゾなんじゃねえのか。というか、俺とあいつの違いってなんなんだよ。
ま、確かに。あいつは顔立ちすっげえ良いし、性格だって、踏み込まなきゃ良いように見えるのかもしれない。
俺があいつに劣ることはいくつもあるのだろう。それは自覚しているし、自分よりも優れているところが多いあいつに尊敬もしている。
だから今まで、あいつが俺から何かを奪っていったとしても、仕方のないことだと思って諦めてきた。納得してきた。

けど、これだけは納得がいかねえ。

俺は確実に、あいつよりもこいつのことを見てきた。知ってきた。
悲しくなるとすぐ泣かずに、陰でこっそり泣くこととか、馬鹿のくせに、人のことよく考えてることとか、嬉しくなると、すぐ俺に報告してくれることとか、あいつが多分知らないことを、俺は沢山知っている自信がある。
なのになぜあいつなんだ。俺じゃなくて、あいつなんだ。


「ほんと、バッカみてぇ」


それはこいつに言ったことじゃないけれど、こいつは勘違いしたようでネコ目になりながら「はぁ!?なんでっすか!!」と怒ってきた。
なんでって、だからお前にじゃねえよ。あ、でも、お前にか。
結局どっちかわからなくなって、俺は笑ってその場をやり過ごした。


▼.


「あ、センパイ!!」

次の日、飽きずにあいつは俺のことを呼んだ。

どうしたんだと振り返ってみれば、廊下の真ん中で両手をブンブンとふっているあいつを見つけて、俺は大きなため息をついた。一年のあいつにとっての「センパイ」は俺以外にも沢山いるのだろうが、俺であるという確信は持っている。それは、昔から積み重ねてきたあいつ参考書に乗っている、「俺のことをやたらと名前で呼びたがらず、センパイと呼びたがる」ということからなのか、それとも単なる自信なのか。

後者だな。明らかに。

それがほんの少しだけ悲しくなって、とあえず近づいたときに一発かましてやると決めた。理不尽だと思うな、これが俺たちなのだから。

「センパイセンパイ!あのですね」
「うっせえよ」
「いったぁ!?」

頭に綺麗に落としたチョップは、一見痛くなさそうに見えてかなり痛い。少し涙目になりながら頭を抑えている姿が、格好悪くて笑えてしまった。俺の目の前で俺を睨みつけてくるこいつの表情は、しばらくすればパッと切り替わり、笑顔になっていた。百面相か、こいつは。


「今日、あいつとちょっと話せました!!」


そうキラキラした笑顔で訴えかけてきたこいつの、俺をまっすぐ見る目から、俺は逃げた。




▼.

なにがしたかったんだろ←

立野 真


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「人は何にでもなれる」
2015/06/12 10:11:05 立野 真 3 6

. それが例え、 救いようのない悪だったとしても。 ------------...


帰ってきたよ!!
2015/06/12 6:32:34 立野 真 2 7

ただいま!! 誰も告白してなかったよ!!(イキナリ) 女子部屋に入って来...


お知らせですよーーッ!!
2015/06/09 9:48:31 立野 真 2 6

明日から移動教室が始まるので、 3日間程度、まったく出現いたしません! ...



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