らぁこちゃんとコラボ小説

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『どういう事だこれは…』

自室で独り言を呟くが、
当然返事はない、ただの屍のようだ▽
いや、そんな事をしている場合ではない

『こうなったら仕方ないな』

最終手段、友人召喚！！
しかし誰にしよう・・・
うむ、それじゃぁ抽選で！
電話帳ナンバー１９番目

ツーっとスクロールすると

そこには【らぁこちゃん】と登録されていた

さっそく通話をタッチし
３回ほどコール音が鳴ると
愛らしい声が耳に届いた

「もしもし」

『あ!らぁこちゃん?
助けてー緊急事態なのー』

「ちょ、ぅーちゃんどうしたの?」

『取り敢えず家来てーお願い!
じゃあね!よろしく』

「ちょ・・・」

まだ何か言いたげだったが
優しい、らぁこちゃんの事だ
あぁ言っておけばきっと来てくれるだろう
そして彼女なら私をこの窮地から
救い出してくれる

一安心だ、と愛しの山口くんフィギュアを
撫で回していると、重大なことに気がついた
やっべ・・・玄関・・・！！

―ピンポーン―

インターホンの音に体が跳ねる
マジか！もう来たのか！！
さすがらぁこちゃん！！
でも、ちょっと待ってくれ！！

私は急いで廊下付近に転がった
あらゆるものを、別の部屋へと
ねじ込んだ・・・応急処置完了！！

「おーいらっさーい。
上がってってー」
「お邪魔しまーす…」

まるで何事もなかったかのように
らぁこちゃんを招き入れる
キョロキョロと辺りを見回していたので
ボロが出ないうちに自室へと向かった

『…覚悟は良い?』

「か、覚悟!?」

目に見えてらぁこちゃんが緊張しているのがわかる
そういえば緊急事態だと伝えたのだった
特に意味もなくニヤリと笑い
カウント３と同時に私は自室のドアを開けた

開かれた私の部屋には
服の山、山、山！！
とにかく服が積み上げられているのだ

唖然
しばしの沈黙の後ゆっくりと
らぁこちゃんが口を開く

「ねぇ、ぅーちゃん」

『何だい、らぁこちゃんや』

「これはどういう事かな?ん?」

『きっと山口君が天使すぎるせい』
「ではないよね、違うよね」

お、おぅ…
素早いツッコミに思わずたじろいだ
さすがにもう慣れたか

『実は明日着ていく服が決まらなくて
しかも明日彼家に来るっていうから
片付けしなきゃだし!』

そう、これが私の緊急事態の正体
明日は久しぶりのデート
やはり彼女として可愛い服が着たい
これにしようか、どれにしようかと
悩み、気がついたらこの惨状だった

そしてこの事件に巻き込まれてしまったのが
らぁこちゃん・・・でも彼女なら私の気持ち
理解してくれると思う

・
・
・

「これは…ハンガーに掛けてっと。
こっちはー…畳んでタンスに。」

さすがらぁこちゃん、素晴らしい手つきで
部屋がみるみる片付いていく
これなら・・・少しくらいいいかな？

私は、らぁこちゃんに気づかれぬよう
家を出た、そして追いつかれないであろう
距離の所でメッセージ送信

【ちょっと本屋さんとか色々行ってくるね!
片付けよろしく!(｀･ω･´)ｷﾘｯ】

すまない・・・今日はハイキュー発売日なんだ！！
それに、あの調子なら私が帰った頃には
綺麗に片付いていそうだ

あとは、デート服を決めてもらうだけ
あ！そうだ、せっかくだし
らぁこちゃんも色々着せかえしよう！
それと恋バナとかもしよう

コンビニで、らぁこちゃんの大好きな
コーラとお菓子をカゴに入れながら
上機嫌で家路に着いた

―あとがき―
らぁこちゃんに書いていただいた
小説、神月視点です！
本当にこんな事ができればいいなぁ(・ω・)