【単発】星。

神の風をふかしにきたぜ! 小説
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:506 hit

最高ランク : 2 , 更新:

父さんは宇宙飛行士だった。
何度も何度も訓練して、何度も何度も空を飛んだ。
父さんはたまに帰ってくると宇宙での話をいっぱいしてくれた。
自分の知らない世界が広がるのはとても楽しかった。
父さんに「何故宇宙飛行士になったのかを聞くと、決まってこう答えた。
「ん~...星が見たかったから?」
と、いつもにかっと笑ってそう答えた。
俺はそんな父が大好きだった。俺もその背中を追いかけていた。
でも、
俺が10歳の時。三回目のフライトで父は死んだ。


※ ※ ※ ※ ※


あれから時間がたった今でも、鮮明に覚えている。
飛んだシャトルが画面越しに爆発するその姿が。
夜の住宅街を自転車で徘徊する。現在時刻は約11時。
俺はこの時間は決まって自転車を走らせていた。
おかげで何度か警察に補導されたときもある。
父の背中を失った俺は、目的もなくただ遊んでいた。
ただただ自分の満たされない"何か"を埋めるために。
ただ。もう疲れた。
父の背中を追いかけるのも、遊び回るのも。
そう思った瞬間、ガキン!と自転車から音がした
自転車のチェーンが外れたのだ。
バランスを崩し、その場に転がる。
幸いにも外傷はなかった。
ふと、空を見上げた。

...そこで見えたのは、満点の星空だった。

一つ一つの星が、くっきりと、よりはっきりと見える。
俺は街灯も何もないところでスッ転んだから、余計によく見えた。
その時覚えたのは感動だった。
こんなにも美しい物が見れたなんて、こんなにも素晴らしい景色がそこにあったなんて、
父さんが星を好いていた理由がわかったかもしれない。
父さんはきっと、これが好きだったんだ。
絶え間なく輝き続ける光、それを見るのが大好きだったんだ。
俺は空へと手を伸ばす。
...父さん。やっぱり俺は________
俺はそう考えた。
父さんのように俺は死ぬかもしれない。
いや、それよりもっと酷い死に方をするかも知れない。
でも、それでも、俺は今見た光を、
...可能性というなの希望に、全てを託したくなった。

※ ※ ※ ※ ※

「えー数年ぶりの日本人の新しい宇宙飛行士、飯島勇太郎さんにインタビューをしようと思います!飯島さん?なぜ宇宙飛行士を目指したんですか?」
「んー?そうですねー...」
少し間をあけて、俺は言った。
「そうだな~...星が見たかったから?」


ここまでみてくれてありがとう!

最後にフォローといいねぼたんポチってくれると嬉しいな!


ここまでみてくれた方に最大の感謝と敬意を____
____みんなありがとう、大好きだよ。

神風はやと@ゆ茶劇制作中


投稿を違反報告 / ブロック



こいつは短編です!続きはありません!

感想↓


神風はやと@ゆ茶劇制作中
違反報告 リンク


頑張って立ち上がり、歩み続けた希望のある、とても綺麗な物語でした。
主人公くんの純粋な心根が、すごくカッコ良かったです!


waterforce
違反報告 リンク


一つひとつの情景描写が鮮明で、そこに主人公の心情がしっかり乗ってるのが良い…!
星って良いよね〜!僕も星は大好き


月瀬零
違反報告 リンク


りのくさん>真面目な評価ありがとうございます!

零さん>評価ありがとうございます!


神風はやと@ゆ茶劇制作中
違反報告 リンク


語彙力高いなぁ…
ひとつひとつ細かく、それでも分かりやすく書いてあるから
すんなり読みやすい!物語がめちゃくちゃ綺麗だ〜
星は山で見るのが一番綺麗だよ。
あれはめちゃくちゃ綺麗だった!


Enakurona
違反報告 リンク


えなちさん>そんなに語彙力高いかなぁ?分かりやすいかなぁ?
俺も星を山で見たことあるよ!
でも人工衛星から撮った宇宙の星の写真も見たけどどっちも綺麗だった!


神風はやと@ゆ茶劇制作中
違反報告 リンク


コメントをするにはログインが必要です : ログイン


私は___
神風はやと@ゆ茶劇制作中 5 21

犯した過ちはもう戻らない 過去というものは人間の真の平和をがんじがらめにする ...


さようなら
神風はやと@ゆ茶劇制作中 20 23

鏡写しの自分。 「俺」が「はやと」であり 「はやと」は「俺」 でも自分の「好...


【小説】[27:可愛い](東方二次創作)
神風はやと@ゆ茶劇制作中 2 23

「...昨日狂夜が会ってた人って...どういう人なの?」 「あ?...ああ...小傘のこ...



ともぼ 友達募集 御友達募集 雑談 友募 御初 イラリク募集 募集