【小説】総集編。この世で一人の俺と君(東方二次創作)

神の風をふかしにきたぜ! 小説 #この世に一人の俺と君
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:242 hit

最高ランク : 3 , 更新:


この世界は、普通じゃない。
そう気付くのは、遅くなかった。
この世界は、まれに何かしらの「力」を持つ人間が生まれてくる。
目に見える力を持っていたり、目に見えない力だったり。
そして、目に見える力を持った人間は...人に忌み嫌われ、挙句の果てにいじめられる。
俺の弟も、そうだった。
...俺の名前は白銀狂夜(シロガネキョウヤ)。高校1年生。
今日は高校入学という晴れ晴れとした舞台
だが、クラスではよくない思考が飛び交っていた。
俺の隣の席の、古明地さとり。
彼女は心の読める力「第三の目(サードアイ)」を持つ。
そして、サードアイは目に見えるのだ。彼女の体のいろいろな部分にサードアイにつながるコードが存在している。
そして、ここまでくれば察しが悪くてもわかるだろう。
彼女は、入学初日からいじめの標的にされていた。
当たり前だろう。普通の人間には存在しないサードアイなんて持っていたら、周りから忌み嫌われ、気持ち悪がられ、いじめの標的にされる。
分かっているだろうが、周りの人間に同じような人間はいない。
だからこそ彼女が標的にされるのだ
「...はぁ...」
俺は溜息をつく。
この後何が起こるかなんて、俺にはすぐにわかった。


※ ※ ※ ※ ※


入学式も終わり、みんなが帰ろうとしているころ、
さとりさんが男女を含めた複数人のグループに囲まれていた。
明らかにチャラい。自分の欲求に忠実そうなやつらの集まり。
さとりはそれに動じず自分の席にただただ背筋を伸ばして座っていた。
「ねぇさとりさん?ちょっと付き合ってくれない?どうせ暇だよねぇ?」
男の一人が彼女にそう話しかける。
断ればどうなるか、なんて考えたくもない。
さとりは静かに頷き、男女たちとともにどこかに行く。
俺はそれにこっそりついていった。
たどり着いたのは...屋上。
人気もなく、誰にも見られない状況を作るには最適な環境だった。
少し待つと、さとりと男が話し始めた。
「...私をどうするつもり?」
「強気なのは嫌いじゃねぇなぁ...」
「早く要件を言って」
「なぁに儀式みたいなもんだ...これから俺たちの遊び相手になるっていう契約。どうだ?素晴らしいだろ?」
「...最低ね」
彼女は、どこか対応に慣れていた
中学の時も似たようなことがあったのだろうか。
俺には知る由もなかった。
「...最低ねぇ」
「ええ最低よ。私たちのような人間をいじめることでしか自分を保てない。悲しい人間。私はそんな人間を何度も見たけど...こんないい年してそんなことをする奴は初めてね」
さとりはどこか煽るように言った
「...へぇー...そうかよ...」
男が拳を鳴らす。
俺は、考えるよりも先に体が動いた。
「...これからおもちゃになるやつが、そんな口きいてんじゃねぇよ!」
さとりの顔に拳が降りかかる。もう少しで顔に当たる、という瞬間だった。
さとりはおびえて目を瞑った。だがその拳はさとりに当たることはなく。
「...誰だてめぇ」
「俺に質問するな」
男の拳を、俺はがっちりつかみ上げていた。
その拳を振り飛ばすと、俺はさとりの前に立つ。
「...だからなんなんだよ、お前。こんなタイミングに出てきて、ヒーロー気取りか?」
「...ヒーロー気取り...か。もしかしたらそうかもな。でも...
...俺は、たとえ偽善でも助けるべき人を助け続けるだけなんだよ」
俺は一歩歩を進める。
「最後に一言言わせてもらうなら...」
俺は男を鋭い目つきで睨みあげ、
「...俺そういうの大嫌いだから」
「...気持ち悪い。消えろ」
男は俺に拳をふるう。
だが俺はその拳を流れるようによけると、男の首に手刀をいれる。それも異常な速さで。
「がっ...」
男はせき込むとその場にぶっ倒れた。
漫画とかでこういうの見たことあるだろうが、現実でできるなんて俺も小6まで気付かなかった。
男が倒れると他のやつらは少し後ずさりする。そんな男たちに俺は言い放った
「消えろよ、この人をいじめの標的に回すのは...俺を敵に回すのと一緒だぜ?」
男女たちは同意するようにその場から消えていった
「...あなたは誰?」
「俺?お前の隣の白銀狂夜だよ」
俺は彼女に微笑みかける。
彼女は俺を警戒しつつも
ある質問を投げかけてきた_____




「どうして、私を助けてくれたの?」
彼女は、俺にそう質問してきた。
「...は?」
「だから、どうして私を助けてくれたの?私を助けるなんて...恩でも押し付けにきた?」
「別に?」
「だったら、何が目的なのかしら?」
「...俺は、誰かが傷つく様を見たくない。だから助けた。ただそれだけだ。」
「...どうして、こんなところまで、私を追いかけてまで助けてくれたのかがわからないの。
私は...”力”を持っていて...この第三の目があって...みんなにはなくて...そのせいで周りから気持ち悪がられて...友達なんて誰もいない。そんな私をどうして屋上に来てまで...」
「おまえも俺も、同じ人間だろ。違うか?」
俺は呆れながら彼女に言い放つ。
「俺はな、差別ってのが大嫌いだ。”そういう物”を持って生まれたとしても、結局中身はみんな同じ人間なんだ。俺にとって、あんたら力を持つものも、俺みたいな持たない者も、みんなおんなじだって俺の中では思ってる。
それに...最初に言った通り、誰かが傷つく様を見たくなかっただけだ」
俺がペラペラ長くしゃべっていると、いつの間にか日が沈みかかっていた。
「...やべぇ、早く帰んないと...お前も早く帰れよ」
そういって屋上から出ようとしたら、
「...とう」
「あ?」
「助けてくれてありがとう」
彼女は笑ってそう言った。
「別にいいよ。気にすんな」
俺はそう言って屋上を出た。
「...こんなの、ただの自己満足でしかないんだがな」
俺は一人呟く。
そう、これは俺のせめてもの罪滅ぼしだ。
昔々、いじめっ子だった。
俺の過去への懺悔なのだ


※ ※ ※ ※ ※


俺は、誰もいない教室で一人溜息をついた。
「...誰だよ俺のカバン持って行った奴」
そう、教室のどこを探しても俺のカバンがないのだ。
分かっている。教室にカバン置いたままにした俺が馬鹿だった。
きっとあの男女共が逆恨みでもっていったんだろう。
「...ノートにペンはどうにでもなるから教科書は...まぁ、どうにか買うことができるまで....」
...誰に借りる?
多分、予測だが俺の話は明日にでも広まるだろう。
”化け物”を助けたヒーローもどき。みたいな感じで。
そんな奴に教科書貸してくれる奴なんているだろうか。
そう、いないだろう。
...でも、彼女なら。
「あら?どうしたの?まだ残ってたの?」
さとりも教室に戻ってきた。
「...いや、ちょっとめんどくさいことになってな」
「どうしたの?」
「カバン盗まれた」
彼女は絶句していた。俺も普通だったらしそうだが。
俺は苦笑いしつつ彼女に問いかける。
「てことで、明日から教科書見せてくれない?」
「え...別にいいけれど、本当にどうするの?」
「カバンは予備があるから大丈夫、ノートもペンも代用利くし、唯一教科書の予備買ってないから新しく教科書買うまで...って感じだ」
「用意周到ね...」
「教科書が抜けてる時点でそれはないだろ」
二人で苦笑いしてた。
この時俺は、まだ知らなかった。
彼女をかばったことにより、
地獄の日々が始まるということを_____





「...あ」
「...あ」
俺たちは、たまたま家の曲がり角で鉢合わせた。
少女漫画みたいにぶつかってはいない。
「...おはよう。狂夜くん」
「おはよう。さとりさん」
俺たちは軽く挨拶を交わした。
どうやらさとりさんは俺と同じ地域に住んでいたらしい。
二人で通学路を歩く。
だがそんな中でも周りのやつらからのヤジは止まらない。
いろいろ物を投げられたり、足を引っかけて転ばせようとしてきたりする。
俺は投げられたものをすべてノールックでキャッチして、投げてきた相手に投げ返す。
して転ばせようとするやつは引っかけようとするその足を思いっきり蹴り飛ばしたり踏んづけたりした。
「...さすがにやりすぎじゃない?」
「さとりさんは逆にやられすぎでしょ...」
「確かにそうね...慣れてしまって忘れていたわ」
「なれるって...いつもどうやってスルーしてたの?」
「別に?投げてきたものに当たったり、足引っかけられたら転びそうになったりすると、みんなクスクス笑ってどっか行くのよ」
「...大変だったね」
俺は、その話を聞いて思った。
やはりこの世界は、”力”を持つ者に対して風当たりが強すぎる。
いうなれば、対応が過剰なのだ。
初めて力をもった人間が生まれたのは俺が生まれる一年前。
それからもうすぐ約20年経つのに、国は”力”の存在を否定した。
そのせいで、力を持つものは周りから忌み嫌われるようになってしまった。
この世界は、悲しみに満ちている。
ならせめて、この世界を変えられなくても、
せめて少しでも、変わるところがあるのなら、
俺はそれを信じて”力”を持つ者の味方をするだけだ。
そう、俺は心の中で思った。


※ ※ ※ ※ ※


「...」
学校に来て、教室に入った瞬間。絶句した。
そう、俺たち二人の席がなくなっていたのだ。
俺とさとりがそろって入ってきたのを見て、教室にいたやつらはくすくすと笑う。
俺は自分の怒りを抑えつつ、空き教室に向かう。
その教室から、二つの机と椅子を持って教室に入った。
周りから視線を感じる。当たり前だ。俺は昨日さとりさんをかばったせいで変な噂が広まってしまったことだろう。
後悔はしていない。それが正しいと思ったから。
俺はひとまず席を自分で用意して、それに座る。我が物顔で。
別にどうこうしてくるわけじゃなかったが、問題は休み時間などだった。
廊下や教室にて、問答無用で同学年のやつらに殴られたり、蹴られたりするのだ。
一回わざと食らって気付いた。こいつらは俺の傷つく様を見て楽しんでいる。
自分たちが殴ることで、自分の欲求を満たしながら。
外道だ。最低だ。
こんなのいじめではなくただの暴力だ
そう考えながら俺は反撃などせず。ひたすらにそれを食らっていた。
そして...それを繰り返して、いつの間にか昼休みになっていた。
「いじめの域を超えてる」
屋上にて、俺はさとりと二人きりで会話していた。
さとりは少し心配そうな顔で俺に言ってくる
「さすがに中学はあそこまでひどくなかったわ...大丈夫?」
「俺は大丈夫だ...人が集まるとこには馬鹿も集まりやすいってか...」
軽くため息をついて、俺は水筒を飲み干した。
「そういえばあなた、へんなあだ名ついてたわよ」
「なんてあだ名?」
「変態ヒーローもどき」
「糞みてぇな名前だなぁおい...」
俺は笑うしかなかった。ネーミングセンスもそうだがどちらかというと今どき他人にあだ名付けて遊ぶ馬鹿がいたのかってことに笑うしかなかった。
「...あの時、私のこと助なければよかったのに。そうすれば、こんな目に合わなくたってすんでたのに...」
「何度も言わせるな。俺はたとえ偽善でも救えるものは全部救うって決めたんだ。どんな目に合おうと、俺はそういういじめを受けている”力”を持つ者の味方になるつもりだ。」
「...本当に危なっかしいわ。あなた」
「好きなように言えよ」
俺たちはそんな会話をしつつ。持参した弁当を食べていた。




...いじめかどうかは置いておいて、日常生活に害が加わるようになってから数日がたった。
さすがに...慣れた。
殴ったり蹴ったりしてくる行為は一回避ければ白けて殴ってこなくなるから、俺はとにかく避けまくっていた。
ただどうしても物を隠されたりするのが面倒だった。
特にスマホをカバンに入れておくと無くなってしまう。
そのためスマホの背面にGPSつけるとかいうこともしていた。
そんなある日のことだった。
俺は教室でいつも通りGPSでスマホを探していると、
「...こんな時間までスマホ探しか。ダサいな」
声のした方向を向く。
茶髪のイケメン。体も細身でかなりモテそうなタイプの男子だった。
「...誰だよ」
「お前らをいじめてるやつらの仲間...とでも言っておこうか」
「...なんで急にここに来た。みんな帰ったはずだろ」
「お前が今日もせっせとスマホを探しているのが見たくなってな...つい来てしまった」
「...はは」
俺は乾いた笑いをこぼす。
悟った。こいつは確かに悪人だ
どれだけ見た目がよくても、中身がダメンズでは意味がない。
俺はそいつに向かって話しかける。
「名前は?」
「穂野上雄二(ホノガミユウジ)」
「...そうか。お前はどうしてさとりさんを差別する?」
「差別?ああそうか...一般的にはそういうのかもしれないが...あんな化け物、別に差別されたって誰も悲しまないだろ。そうやって俺たちはああいう”力”を持つ奴らを遊び道具にする。暇つぶしのためのな」
「そうか...おまえはまだ話が分かりそうだと思ったんだがな」
この男は、やはり悪人だ。
誰かを傷つけるのが大好きな悪人。
こういうやつがいるせいで、今も誰かがいじめられ、傷ついている。
そう思うと、俺は少し腹が立ってしまった。
俺は雄二を煽るように言い放つ。
「てめぇもやっぱりクズ野郎だ。他人の傷つく様をみて興奮してるド変態。お前らは馬鹿のまま大人になるタイプの人間だ。断言しよう」
「...なんだと?」
雄二は少し声を荒げて。
「ガキが生意気言ってんじゃねぇぞ?」
「この場合はあんたもガキだろうが」
雄二はすでに俺に飛び掛かっていた。


※ ※ ※ ※ ※


この男は、強い。
教室の机の上を飛び回り、縦横無尽に俺に蹴り技や殴り技を入れてくる。
「さっきまでの勢いは消えたのか?お前も只者ではないと思っていたのだが...残念だな」
「ッ...」
俺は現在、避けと防御に徹していた。
こいつの動きには隙が見えない。
どこかふざけた動きをしているが、技はかなり洗練されている。
どうして、この才能を暴力に向けてしまうのだろうな。この男は。
自分で自分の才能を無碍にするのはそんなに楽しいのだろうか。
いいや違う。人を傷つけるのが好きだからこそ、暴力に転用したのか。
人を傷つけるために、ここまで強くなる必要があったのだろうか。
俺はどうしても雄二に引っかかる点が多かった。
でも、元々そうだった俺にはわからなくもないのだ。
人を傷つける楽しさ...という物が。
だがそれはただの戦闘狂。俺は気付けたがこいつは気づけていない。
力という物は人を傷つけるためではなく、守るためにあるのだと。
「終いだ!」
「ぐっ...」
俺は雄二の蹴りをもろに食らって、ガードががら空きになってしまった。
どうする。俺がここから逆転する手立てなど___
___いや。ある。
俺は無意識のうちにこいつを傷つけたくないとストッパーをかけて防御に徹していた。
なら、本気でこいつを叩きのめせばいい。
傷つけられる側にしてしまえばいい。
俺は雄二の回し蹴りをイナバウアーの感覚で避けると、勢いを利用しムーンサルトキックを入れる。
「がっ...」
だが、瞬時に雄二は立て直した。
「...今度こそ本気か」
「今まではやる気なかったからな...ケガしても知らんぞ」
雄二は、俺に向かって机を飛び回り接近してくる。
俺は雄二に対抗すべく、
ある隠し玉を懐から取り出した______




俺はラップにくるまった白い球を取り出す。
そして、ラップをめくって、中身を雄二にぶつけた。
「ぶっ!?」
瞬間、白い粉が顔面にぶつかった衝撃で爆散する。
そう、あれは小麦粉だ。
一番簡単に手に入り、一番多様性のあるもの。
攻めにも逃げにも何でも使える万能煙幕とでもいおうか。
俺はそのすきに奴の腹に蹴りを入れる。
雄二は後ろに吹っ飛びその場に倒れこむ。防御耐性はないようだ。
「お前は...弱くはない。だが、強くもない。
その強さを得るのにどれだけ苦労したかは知らないが...それでも弱い。
本当の強さってものは何かを犠牲にして手に入れるもんだ...お前は、何を犠牲にした?」
俺は男の目の前でいう
「これが本当の強さなんだよ」
このまま男の顔面を蹴り飛ばしてもいいが...俺だって本当は殴り合いに来たわけじゃない。
俺はどさくさで見つかったスマホを手に取り、教室を出る。
「じゃあな。机ちゃんと片付けろよ」
後処理と先生の説教はすべてあいつに押し付けた、


※ ※ ※ ※ ※


「いつつ...」
登校中にそんなことをぼやく。
蹴られたあたりが少し痛い。
そこまでダメージはないのだが、特に顔のあたりは傷に残ってしまった。
「大丈夫?」
さとりから声をかけられる。
「まぁな...ちょっぴり痛いだけだし」
「...何があったの?」
「スマホ探してたら殴り合いに発展した」
俺は一通り事情を説明する。
「...大変ね...何て言ったらいいのかわからないわ...」
「別に殴り合いは昔もしてたし慣れてるんだよ...痛くはない」
「...あなた、本当に昔何していたの?」
「あー...それ今聞くか?」
俺は思わず苦笑いしてしまった。
「...別に、お前が知る必要はないんだよ」
「どうして?私にも知る権利くらいはあるわ」
「なら先にお前の過去を話してもらおうか?」
「...ずっと、この”力”のせいで虐げられてきた。それだけよ」
「嘘をつけ」
「...え?」
俺はある一つの話題を思い出す。
「俺は”力”を持つものがいじめで死んだ...というニュースの新聞を2年前から集めてるんだ。...古明地、その名字に見覚えがあるな...と思って新聞を探した結果がこれだ」
俺はある新聞をさとりに渡す。
「『凪中学校女子生徒、過度のいじめにより自殺』...そこんかかれている名前は...”古明地こいし”」
いつの間にか学校についていることも気にせず、俺は彼女に問いかける。
「これはこの高校の近くの中学、そして、古明地なんて苗字はこのあたりであんたしか聞いたことない。となれば...これはさとりさんの妹だ。」
「...。」
「...俺について知りたければ、それについて教えてくれ。無理にとは言わないが」
俺たち二人は、そうして教室に入る。
まさか、さとりに過去について説明する手間が省けるとは思っていなかった。
教室に入った瞬間、俺はある男に話しかけられる。
「なぁ...お前って」
「あ?どうした?何用だ?」
「お前って...」
男は少し間をおいて、俺に質問する。
「若葉中学校でいじめのリーダーやってた...白銀狂夜だよな...?」
俺は、思わず息をのんだ_______



「...確かにそうだが、俺はもう足を洗ったんだ。ぐちぐち言うのはやめてくれ」
そういって、俺は男の横を通り過ぎる
後からさとりも横についた。
「ねぇ...今の話って...あなた...」
「...屋上で話そう。今ここで話すべきことじゃない」
俺はそう、彼女に話した。

にして放課後。
俺は屋上にて彼女と二人きりの状況を作っていた。
「...さて、少し古い話だ。俺が中学生だった頃の話...」
そういって、俺は話し始める。
「...3年前くらいだろうか、俺は中学でいじめをやっていた。”力”あるものを徹底的にな...そして、学校にいた6人の”力”を持つ人間が、集団自殺をした。遺言書には必ず...精神系統にまつわる事が書いてあったそうだ。」
心など精神に関わる遺言、それが中学生となると、必ず自殺要因は「いじめ」か「虐待」etcに絞られる。そして俺は自分でいじめをしていたからこそ、原因が俺であることが余裕で分かった。
「..ッ...あなた...嘘でしょ...」
さとりは失望したような表情だった。
「...嘘じゃない。真実だ」
「...なんで...そんな酷いことを!」
「...自分でもわからないな。それは」
激情的になっていくさとりに対し、俺は冷静に話す。
「自分より価値のない相手を見つけては...妬み嫌い迫害することで、そいつが絶望する様を見て、楽しんでいたのだろうな」
「...ふざけないで!」
さとりは俺のそばに近寄り、俺にビンタを入れる。
「ッ...」
「あなたも結局あいつらと一緒なの?私に味方したのは嘘だったの?」
「違う!」
彼女の目は少し涙ぐんでいるように見えた。
「何が違うの!?昔あいつらと同じことをしていたくせに、今更私のような人間を助けようだなんて都合がよすぎるのよ!どうせ...裏切るつもりなんでしょう!?」
「ならその”第三の目(ちから)”で俺の心を覗いてみろ!」
「え...?...ッ...」
彼女は俺の心を覗いたのだろう。一瞬表情が怒りから別の何かに変わり、落ち着いて俺のそばから離れる。
「...続きだ。俺には一つ下の弟がいたんだ。」
「弟?」
「...そうだ、そして、俺がやんちゃしていた報いなのかもしれないが...」
俺は少し間をおいて、話し始める。
「...中学二年生の時、俺の弟はいじめで死んだんだ」
俺は自分の過去を、思い出すように話し始めた。

神風はやと@ゆ茶劇制作中


投稿を違反報告 / ブロック



え、なんで毎回こんなストーリーが生み出せるの???
凄すぎん??
頭の中を覗きたい()
続き楽しみ〜(*☻-☻*)


oto.
違反報告 リンク


コメントをするにはログインが必要です : ログイン


私は___
神風はやと@ゆ茶劇制作中 5 21

犯した過ちはもう戻らない 過去というものは人間の真の平和をがんじがらめにする ...


さようなら
神風はやと@ゆ茶劇制作中 20 23

鏡写しの自分。 「俺」が「はやと」であり 「はやと」は「俺」 でも自分の「好...


【小説】[27:可愛い](東方二次創作)
神風はやと@ゆ茶劇制作中 2 23

「...昨日狂夜が会ってた人って...どういう人なの?」 「あ?...ああ...小傘のこ...



雑談 ともぼ 友達募集 御友達募集 短文 イラスト 友募 御初 推し紹介 募集