【小説】[16:鬼巫女](東方二次創作)
神の風をふかしにきたぜ! 小説 #この世に一人の俺と君最高ランク : 6 , 更新: 2022/09/11 6:31:32
...3年生校舎。とある空き教室。
その部屋は完全に空き教室で、そこに存在するのは数人の男女。
その中でも特に覇気が強いのが供託にでっかく構えて座っている女だった。
「...”力”持つ女と、それを守る元いじめっ子ねぇ...」
女は、男の話を聞いて、そう呟く。
「...力をもつ人間。それだけで人権なんざ存在しないっていうのに...それでも幸せを手にしようとし、今その真っただ中...
気に食わないわね...」
女は、重たそうに腰を上げると、首を鳴らす。
...すると、一つの机を片足で蹴り飛ばす。
その机は、2m先の教室の後ろの黒板に激突する。
たかが蹴りだけで机がそれほど飛ぶという馬鹿力。
周りの男たちはそれを見ても動じていない。どうやらその怪力には慣れているようだ。
「...その女。絶望のどん底に叩き落して、自殺させてやりましょう?
自分から死にたいと思うくらいに絶望させて、本当に死なせる。
力をもつ人間なんて、死んだって誰も悲しまないんだから」
女は、笑った。まるでその場に君臨する覇王のように。
女の名前は、博麗霊夢。
白銀狂夜が相対する。最後の巨悪である。
※ ※ ※ ※ ※
「...二人で買い物も、悪くないわね」
「そうだな」
私は、今日、狂夜とともに買い物に来ていた。
遠足やら熱やら何やらでいろいろあったおかげで、私も彼もお互いに距離感がおかしくなってしまったのかもしれない。
...最近。わかったことがある。
苦しいと、思わなくなったのだ。
生きることが、学校に行くことが、
彼と一緒にいることが、楽しくなっていたのだ。
この何とも言えないこの気持ち...私はよくわからない。
でもこれが恋なのならば...その時は...
「おい。置いてくぞ」
「...ええ。ごめんなさい」
彼は歩き出す。私もそのあとを追いかける。
恋とは、感情のバグ。
いつかは、この気持ちの本当の意味に気づきたい。
...狂夜と別れて、私は一人家への帰路をたどる。
私はスマホをいじりながら、彼と遠足の時に撮った写真を一人見ていた。
私と彼の、2ショット。
これが私の...心からの癒しになっている。
それから、画面をスライドする。
デジタルで書いた、自分の絵。
何枚も、何十枚も、自分の絵を見直す。
...最近、絵の腕も上がってきた。
これをいつかは自分の仕事に...なんて、それは夢を膨らませすぎているか。
そう思いながら歩いていた時だった。
私は、人の心を読まない。
自分の力が嫌いだから。
それが...仇となった。
心の声は、大体視界以外にその人間がいても聞こえてくる。
でも、私は心を読まないから、心の声が聞こえないせいで、だれがどこにいるかなんてわからない。
「...!」
後ろから、重たい何かに殴られる。
頭に、振動が響き渡る。
痛すぎる衝撃のおかげで、私は...気を失ってしまった。
これが最後の、絶望の始まりだった。
博麗さん怖っ…!
さとりさんの無事を願うしかない…
サムネすご。目が隠れててニヤって笑ってるから残酷さ倍増してる。。。(語彙力)
ねこ
2022/09/11 7:12:07 違反報告 リンク
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