悪ノ娘【嵐×ボカロ小説①】

ボカロ 小説
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最高ランク : 115 , 更新: 2016/01/31 2:36:15

お久しぶりです

現実が忙しすぎて全くこっちに来れませんでした

ごめんなさい


で、ボカロに『悪ノ娘』『悪ノ召使』という曲があるんですが

それを嵐でパロってみました

ウラツクにあげるほど話は長くないのでこっちにうpしました


まあ、暇つぶし程度に楽しんでくれればいいなと思っています

そして、私は文才がありません

もう一度いいます、文才がありません

そして大分文を省略しています

そこ承知でお願いします


配役はそのまま(メンバーカラー)です

何人か性別逆ですが…(苦笑)


※飽く迄も『夢小説』です 当たり前ですがリアルの世界とは一切関係がありません




「この! 無礼者!」

王宮に王女の罵声がとぶ。

ああ、また処/刑人の仕事が増える。

先月だけでも17人クビになったのに。


噴水を掃除している手を止め、代わりに額の汗を拭う。

てかこの庭を1日で掃除とか無理でしょ。

日は傾きだしているのにまだ3分の1も終わっていない。


「おい! ジュンはどこにいる!」

なんだよ。

自分から庭掃除頼んだくせに呼び出すとか。


でもここで無視すると100%クビなので渋々カズがいるであろう部屋に行く。

「何ですか」

「やっときたか。お主、時計は読めるよな」

そんな当たり前のこと聞かなくても…。

「はい、もちろんです」

「じゃあ今何時か分かるよな」

部屋にある時計を見る。

今は3時過ぎくらいだ。

あっ。

「やっと気づいたか。今日のおやつはなんじゃ」

「えっと、ブリオッシュです」

急いで準備してあるブリオッシュを取りにいく。

掃除に集中しすぎて鐘の音が聞こえなかったのかな?


よく、僕と王女のカズは顔が似ていると言われる。

言われる度に「世界には同じ顔の他人は3人いる」といってその場をしのぐ。

でも本当は他人じゃない。

双子だ。

カズは僕の姉。

僕はカズの弟。

だけど今は、君は王女、僕は召使。

もしかしたら、少しの運命の違いで立場が真逆になっていたかもしれない。

大人たちの勝手な都合でこうなった。


「遅い!」

僕が持ってきたブリオッシュをほうばりながら怒鳴った。

「すいません」

「まあいい、掃除に戻りなさい」

そっか。

まだ掃除が残っていた…。

カズは無邪気に笑っていた。

その笑顔を守る為なら、僕は悪にだってなってやる。

心の隅でそっと誓った。




馬車に揺られて約3時間。

舗装されていない砂利道だったのでかなり気持ち悪い。

御者に頼んで一旦休憩することにした。


隣国であるここは通称『緑ノ国』。

その名前の通り、国民の殆どは緑色の髪だ。

『黄ノ国』も黄色の髪(正確には金髪)は多いけど、ここはほほ全員だ。


街の中心の方で誰かが歌っている。

まだ時間があるので、気分転換にそっちに行ってみた。

そこには1人の少女がいた。

彼女も緑の髪で、見た目から貴族ではない。


…もしかして。

彼女って…。

もう一回しっかりと顔を見る。

やっぱりマサキだ。

『青ノ国』の王族であるサトシさんから結婚を申し込まれたマサキだ。

王宮で話題になったのでよく覚えている。


歌い終わったらしく、丁寧にお辞儀をしている。

僕も周りと一緒に拍手する。


「ジュンさん、そろそろ行きますよ」

御者に呼ばれたので馬車に戻る。


ちらっと後ろを振り返れば彼女は僕に向かって手を振った。

うん、サトシさんが惚れる理由もわかる。

お返しとして僕も小さく手を振った。




「緑ノ国を滅ぼしなさい」

一瞬、何言っているかわからなかった。

暫くしてやっと理解できた。

カズはサトシさんに惚れていた。

だけどサトシさんはマサキに惚れて求婚した。

だからマサキがいる緑ノ国を滅ぼせと言ったんだ。


その後部屋を出ようとする僕を止めて静かにこう言った。

「あの娘を消しなさい」

嫉妬の瞳で僕に命令した。


王女の命令は絶対。

すぐに兵士を緑ノ国へ送った。


そして緑ノ国は滅んだ。

彼女も僕の手で消えた。


その頃からだった。

国民が不審な動きをするようになったのは。


次第に不安になった僕は、カズにそのことを伝えた。

もちろん返ってくる答えはわかってる。

「今すぐ何やっているか調べなさい」

でも調べなくてもわかっている。

そしてもうすぐこの国が滅ぶことも。


国民は革命を起こそうとしている。


「全員殺しなさい」

でももう無理だ。

怒れる国民を抑えることは出来ない。

長年の戦で疲れた兵士は次々と倒れてく。


気付けば革命軍は王宮のすぐそばまで着ていた。

家臣たちは次々と逃亡していく。


「悪ノ娘よ、さっさと出てきなさい!」

革命軍のリーダーであろう女戦士が叫んだ。


聞き覚えのある声だったので、ベランダから外を見る。

ああ、やっぱりショウだ。

剣を高々と突き上げる彼女は昔の友達。

でも今は敵同士。


「ジュン、お主は逃げないのか」

後ろから声をかけた彼女は何を思っているのだろう。

少し声が震えていた。


「ねえ、もう気付いているよね」

君を守るその為ならば、僕は悪にだってなってやる。

「さあ、これを着て逃げなさい」

いつも着ている服を差し出す。

「どうして? すぐバレるよ」

「大丈夫、僕らは双子だよ。誰にもわからないさ」

僕は王女、君は逃亡者。

それでいいんだ。


「ありがとう」


逃げたのを確認した僕はショウがくるのを待った。




「処/刑は午後3時だ」

『王女』の僕にショウはそっと告げた。

それでいいんだ。

カズを守れるならいいんだ。




教会の鐘が3回なるとき、僕は静かに、それでも、ここにいる国民に聞こえるくらい大きく、こう呟いた。

「あや、おやつの時間だわ」











ここまで読んで下さりありがとうございました

どうでしたか?

ぜひ、感想をお願いします

ことねこ


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