えがお゚。*♡
椎名まち 短編 オリジナル最高ランク : 21 , 更新:
.
「かみさまって不平等だよねぇ」
悲しそうに綻んだ口元からつむがれる、小さな、ことば。
ざわり。風が吹いた。生あたたかい風が雨宮の明るい髪を揺らす。
俺は、わかんねぇよ、と呟く。
何言ってんだよ俺は。いちばんわかんねぇのは雨宮だろうが。
そんな俺の自分への叱咤は気づかないふりして鍵をかけた。
__『わたしね、あと半年しか生きられないんだよ』
耳にこびりついた雨宮の声、ことば。
あの時の悲しそうに綻んだ口元が、今目の前にいる雨宮の口元と重なる。じわり、痛みが胸に広がった。
染め直しを繰り返して傷んだ自分の金髪をかきあげる。
染めてんのになんでコイツの髪はこんなに綺麗なんだろう、とか。場に似合わない疑問が浮かんで。
雨宮の泣きそうな笑顔から目を背けようとしていた。
「…ばーか」
「どしたの、生田くん?」
「冬夜でいいっつってんだろ」
「…冬夜くん、どしたの?」
「…んでも、ねぇよ」
目つきがわりぃ自分が嫌いだ。
それに乗っかって適当に生きてきたから。
こういう時どうしてやれば、雨宮がいちばん嬉しいのかなんてわかんねぇんだよ。
好きだ。好きだ超好きだ。
俺は雨宮笑美が好きだ。
そう自覚しては見たものの、どうしたらいいのかなんて少しもわかりゃしねぇ。
もどかしい。クッソもどかしい。
「冬夜くん」
「あ、?」
「わたしも、笑美でいーよ?」
にこり、わらう。
雨宮は自分の苦しみも痛みも全部無視してわらう。
俺はコイツのこういうところが嫌いなんだ。大好きで大嫌いなんだ。
「…え、み。笑美。笑美」
「ふふっ、今日の冬夜くん、なんか変だね」
このまま、好きだと口走れば。
雨宮は、__笑美は、どんな顔をするのだろうか。
張り付けたような綺麗な笑顔じゃない顔が、見れるのだろうか。
____________________
自己満足です。
そのうちオリジナルを執筆しているサイトで書く予定のものの一部。
書きなぐっただけなのでなんかいろいろぐちゃぐちゃですね。
>>がーるちゃん
ありがとうっヽ(*´∀`)ノ
すごく嬉しいや(ノ´∀`*)
んんん、書き始めたらついったさんにも載せるからリプ飛ばすね!
>>いろはちゃん
ありがとうっヽ(*´∀`)ノ
んふふ、なんか照れちゃうな。笑
私もいろはちゃんだーいすきだよ(灬ºωº灬)♩
椎名 まち
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