カス中尉番付に期待の大型新人

映画
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昨日は全てを犠牲にして横須賀に行きました。日露戦争で活躍したらしい船に乗ってこれ船員って相当胆力なきゃできないだろうなと思いました。
前も言った気がするけど曽祖父が海軍の工員だったのでそれ絡みで二隻くらいの船に乗ってたんですけど、地下の展示室みたいなのにそれの模型がどっちも展示されててなんかよかったです。
写真は横須賀中央駅にいたアルビノみたいな鳩です。日陰がいっぱいあったのにわざわざ日向の方に固まっててどしたん話聞こか?って思った。
一緒に行った方が93年版スタグラを見てくれてる方の人間(この世には二種類の人間がいて、93年版スタグラを見たか・見てないかなんです)だったんだけど、なぜかオットーの強烈なアンチで、彼の不幸な境遇に浸りきっててそれをひけらかしてる感じが気に食わないと仰ってて、マジで面白かったな。自分は別にハラー大尉に至るまでどのキャラにも一定の思い入れがあるんだけど(情報量が少なすぎるキャラとかは流石にわからんけど)、スタグラのキャラにマイナスの意味でもプラスの意味でも情緒を乱されてる人を見ると幸せになるので、アンチ意見でもなんでもいいから私に聞かせろ!!!って感じです。オタクとしてはそうなれるのが一番楽なのかもしれないなあ。お前らのスタグラ感想も待ってるぜ。


タイトル回収するか……2021年の映画だけど日本公開され始めたのは最近なので一応ネタバレ注意

アウシュヴィッツの生還者という映画を観ました。
正確にはアウシュヴィッツというかその北にくっついてた炭鉱の労働収容所で半年くらい生き延びたプロボクサーを主役に据えた映画で(このボクサーは実在の方……なので一応記事内での名前呼びは控えとく)、彼は生き延びるにあたってSSに目をつけられて、食事や治療、あと多分労働免除?の代わりに命を懸けたボクシングをやらされていました。同胞を殺してまで生き残ったという壮絶な経験は彼の中で尾を引き、戦後のキャリアにも影響を与えていくことになるが、それをどう受け入れ乗り越えていくのか……という話です。
去年日本でもやってた似たようなテーマの映画・アウシュヴィッツのチャンピオンは未見なんですけど、チャンピオンの方では何があっても戦い続けるボクサーの不屈の精神が囚人たちの希望になってたらしいのとは対照的に、生還者の主人公は戦後も身内など少数の理解者を除き裏切り者だの野獣だのなんだのとなじられ続けてます。かわいそう サバイバーが終戦まで生き残った時点でハッピーエンド!で終わりなのではなく、ナチの最悪行為のトラウマがその後の人生にどういった影響を与えてきやがるかというところまで描いた映画は自分が見た限りだとあんまなかったので、珍しい切り口だと思いました。後半の主人公の子供に対する接し方なんか虐待の連鎖みたいになっててエグかったわ。やりきれないな。
でも過去だけ白黒になるのはなんか演出としてベタベタじゃない!?こないだ見たナチチェスがその辺の描写卓越してたから現在まで続くトラウマや幻覚がでかい要素なのに回想の入り方普通だな……って思っちゃった。いや別に普通でいいんですけどね。

私が話したいのはそういうことではなくて、主人公の過去の回想に彼を見初めたSS将校のD(ディートリヒ)・シュナイダー中尉っていう人が出てくるんですけど、この人最悪…………カス…………マジで最高だ…………ちなみに彼にあたる人物(モデルは1人じゃないのかも?)は実在してるけど、シュナイダー中尉の名前やキャラクター自体は非実在人物みたいです。
中尉、まず顔がいい ビジュ優勝 役者さんはアメリカ人なんだけどまあナチの制服が似合う顔しとるわ!ふてぶてしさと幼児性を兼ね備えつつ彫刻のように美しい顔つき、とても良い。KL職員っぽくフィールドグレーの制服やコートをビシッと着こなしててそれも良い。マジでムカつくな〜〜〜〜こいつ…………(二重人格?)
シュナイダー中尉さあ、最初に出てきた時に監視に撃ち殺されそうだった主人公を助けて病院に運んであげるんですけど、助けた理由は体格の良い主人公を鍛え上げて、賭けボクシングのための駒として使いたいがためでした。まあそうよな。中尉は服を脱いでまで(!?)自ら主人公を鍛えようとするし、普段の接し方は結構優しそうなんだけど、やっぱそれは条件付きの優しさなんよな。主人公がリングに上がった途端目を血走らせて「早く殴れ!戦え!」と肩を叩いて戦いへと送り出します。「負けたらわかってるよな?」みたいな脅しもしてくるし、主人公はずっと目が死んでて嫌そうにしてるのにこれみよがしにニコニコ笑ってくる。この笑顔がまたいいんだよね〜わざとらしい作り笑顔って感じで。もう最低だよこの人。
中盤、夜中に主人公と二人きりになったシュナイダーは胸の内を断片的にですが明かしてくれます。(ここでイディッシュ語で乾杯してるのが萌え)彼はあんまり熱心なナチ信奉者ってわけじゃなくて、ユダヤ人を心の底から嫌悪する奴がいたらそいつは馬鹿だ、自分はそういう時勢だからユダヤ人を迫害しているだけなのだ、それに迫害を予見しながらもユダヤ人は反撃してこなかったじゃないかと言います。人は杭になるかそれを打つハンマーになるかの二択。そして主人公のことは自分がハンマーにしてやったんだと…………なんだその論理!?(ドン引き)
主人公がシュナイダーに守られて生き延びてるのは事実なんだけど、この恩着せがましさといい自分は別にナチに入れあげてはないですよ達観してますよ感といいペルシャン・レッスンのコッホ大尉を思い出しちゃうな〜……まあでもコッホの方が“ガチ”感は強かったっすね。水風のガチ恋クソ客と同じ種類の嫌さだった。シュナイダーは半分ガチだけど主人公に嫌われてることはちゃんと理解してる、それも含めて達観してる感じ出した行動してくる。なんか主人公のことわざと囚人の間で孤立させて自分だけに依存させようとしてるくさかったし。この湿っぽいカスさね、癖になりますね。
当然主人公は怒りを覚えてシュナイダーがその辺で用を足してる(!!?)隙に彼の銃を奪い取って殺そうとするんですけど、腐っても軍人なシュナイダーは背を向けつつもそれを感じとり、「撃ちたいなら安全装置を外せ」と余裕に言い放ちます。正直ここちょっとかっこよかった。かと思えば撃てずにいる主人公ににじり寄って銃口を自分の頬に押しつけるなどして煽るんだよ……なにお前、エロいよそれは このまま銃口咥えたりしたら気が狂うなと思ったけど流石にそこまではしなかった。18禁映画じゃないしな。(ドイツ軍人の銃咥えは18禁だと思ってる)(スタグラも、そう)
この後移送かなんかの時に主人公はどさくさに紛れて脱走を試みるんだけど、シュナイダーはその時も追っかけてきます。もう覚悟を決めた主人公はガチでシュナイダーに殴り掛かる!SSとして鍛えているシュナイダーは善戦するけど、自分で育てたのが仇になったのか押し負けてしまいます。彼に馬乗りになった主人公は今度こそ憎き男の脳天に銃弾を叩き込む……のだけど、その表情には虚しさしかなかった……その上この後ずっとシュナイダーの幻影に悩まされて、彼に監視されてる錯覚のせいで恋人とのスキンシップもままならんからね……この、互いに互いの人生をめちゃくちゃにしてる感じの歪な依存関係をお出しされると百発百中好きになっちゃうくらい好きなんだが、生還者のその辺はマジで良かったな。あと一体一で殴り合う描写も好きだからそれで決着つけてくれたのもありがたかったです。死ぬ前の「なんでこいつが俺を殺すんだ?」って感じで怯えてる顔もちゃんと映してくれてありがとうね_____

ナチ映画のオリキャラの中尉って母数が少ない割におもしれー男がちだと思ってるんですけど(8割くらいコトラーのせい)、シュナイダーも例に漏れず面白かったな〜。シュナイダー目当てで見に行くには現代パートが多すぎるけどそれを補って余りあるパワーが彼にはありました。自分がなんでKLを舞台に創作をしたがったのかみたいな根源に立ち帰れたような気もした。


終わりです。
スターリングラード(2013)を手に入れたので次の記事はそれの感想になると思う

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