ホラー小説試し書き。

あろえ 小説
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オリジナルにするか二次にするか悩んでるので希望があればリプ欲しいな……(小声)


*


その日は、ただただ平凡で。

笑っちゃうほどに普段と変わりない日常で。



ただ、同じように笑っちゃうほどに。


意味の分からない訳の分からない、そんな一日だった。





【生徒A】



3時限目。
小腹が空いた時間帯なうえ、ほどよく眠くなる声の教師の英語。


虚ろな意識のなか、ふと耳に響く小さなかたり、という音。
私の机の中かららしいけれど、今机の中は空っぽ。

物音もしないはずだった。


醒めてきた意識と共に机の中に手を伸ばす。


「…………?」



紙に穴を開け糸を通しまとめただけの小冊子。

一頁目を捲ると、そこには見覚えのある顔があった。




「……なに、これ」




【生徒B】



そんなか細い声が聞こえて、左隣を見る。

荒い息で焦ったように小冊子を捲る彼女に怪訝な顔をすると同時に、




彼女が弾け飛んだ。



生温かいどろっとした血液がそこら中に飛散する。
俺の真っ白いシャツを赤黒く染めてゆく。

椅子の上、赤い沼の中。

一欠片の肉片と、赤い冊子があった。




恐怖心と、怯えと、その他諸々が一瞬で混ざり合わさって。

そんな不味さしかないジュースを一気飲みしたような感じで。


吐く一歩手前、生臭い臭いに激しく咳をしながら、後退りしようとして椅子から転げ落ちた。




【教師C】


背後が非常に五月蝿い。


紙を擦る音がしたと思えば風船が割れるような音がして、
何かが背中に付着した感触がして手で払う。


そして椅子から転げ落ちるような音。


払ったはずの手にぬたりと何かが絡み付いて手を見ながら振り向くと、
常軌を逸した光景が広がっていた。



口を大きく開き唖然とするしかなかった。



握っていたチョークが指の隙間から滑り落ちる。

床と衝突して、白い粉を撒き散らして分解されゆくそれは、徐々に赤く染まってゆく。


流しっぱなしの英語の教科書を読み上げる音声。


その無機質な声は、むしろ恐怖心を増幅させる。



『...Kill you』


果たしてそれは、空耳であったのだろうか。




【生徒D】




スピーカーからそんな声が聞こえると同時に、


全員の机の中が鳴る。



おそるおそる手を伸ばせば、小さな小冊子。



「それを読むなっ……!」



友人の怯え混じりのその声に、手を止めた。






【生徒E】




けれど好奇心が混ざって、ゆっくりと一頁目を捲る。





「……嘘でしょ」





遠い記憶が蘇るように、それは。




その小冊子の漫画は、




“私の一生”を、描いていた。

あろえ@お知らせ必読


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