なんちゃってない人狼戦線 5日目

なんちゃってない人狼戦線 人狼 小説
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更新: 2016/09/05 5:24:18

平和な朝がやってきた。つまり、俺の中の彼が守ってくれたらしい。後日記によくやったなお前、ってほめてあげることにして今日は処理もないし寝てこようかな。そう思ってふらっと立ち上がれば、泣きそうな顔のエルメスを見つけた。
まぁ連日のことで責任も十分すぎるくらい背負ってるんだからそりゃそうか。

「先生……これいつになったら終わるんです?友達みんな死んじゃいます。」

現段階で彼女の友逹らしい友達で残ってるのはアルブム、けれど彼女が黒に近い灰色。そしてその子を吊る可能性が高い、なんて段階になってきてるのだからそりゃ精神的にもキツイか。実際、昨日その本人がボロボロ崩れた時は本人以上に苦しんでいたし。
とはいえ彼女を吊らないと人狼が価値なんだよね、流石にそれは避けたい。

「……覚悟を決めれば、いいんだ。今日、明日で狼を吊って終わりにしよう。」
「すべてを……?ってそういえば先生今日は死体は?」
「処理しようと思ったけど何もなかったから今日は死人なしってことじゃないかな。」

それに関しては俺(正しくは別人格)が守ってたからないんだけど、流石にまだ言っちゃいけないらしいからここでは口止めさせていただこう。どうするかって?とりあえず抱きしめとけばいいんじゃないかい。
いや、しないけどさ。

「狩人さんぐっじょぶですね!」
「本当にね。……さてと、君そろそろ朝ごはんの時間じゃないかい?俺の分あげるから会議前になったら起こしに来てね」
「はーーい!」

はぁ……やっと、眠れる。






――数時間経過して13時前、久しぶりにこの時間の起床に満足しつつ着替える。勿論、起こしに来てくれたエルメスは部屋からさっさと出してやってるから間違いなんて起きないよ。まぁ俺の好みじゃない、ってのが一番の理由なんだけどさ。
と、集まってる面々を見ていけばそれぞれの雰囲気がガラッと変わっていた。まぁここまで来たらみんな生き残りたいよね。

「ということで議論を始めるよ。いいね、今日ですべて決着を着けるよ。何せ今日は朝から死体処理なんかにも追われずに仕事を終えることができたんだからね!」

俺がそんな感じに言えば、アルブムが蜜柑の方を見て一言言い放つ。

「……じゃあまずは私から――占いCO、蜜柑ちゃんは黒。占った理由は言うまでもなく残りで怪しかった方を占ったまで。昨日釣りたくてたまらない感じだったし。」
「へぇ……私がくろねぇ……まぁ残りから出すとしたら私からいないものねぇ。昨日の泣き落としの理由に合点ついたわ。」

そしてそれに対して蜜柑が言う。そしてエルメスがバンっと机を叩いて二人を制し、口を開いた。霊能COだろう。

「ふたりとも口論の前に待って、霊能CO、絳榮くんは白。そして平和で今日を最終日、とするなら狩人を出したほうがいいよ。……狩人さん、日記頂戴。」

そういえばその場にいるみんなに言う。別人格に見せるメモとは別に、こういう時ようにわかりやすく書いているのは予め準備しておいたので出した。まぁCOするならこれくらい準備してないとね。
ちなみにその日記がこちら。

狩人日記

二日目
霊能護衛1択
護衛:エルメス
吊り:深森

三日目
占い決め打ちの為に占い護衛
護衛:アルブム
吊り:時臣

四日目
占い決め打ったけれど噛むなら昨日の筈
よって霊能を護衛する
護衛:エルメス
吊り:絳榮

「これで納得したかね。……ま、占い無駄撃ちさせて申し訳ないとは思ってるよ。」
「って私狙われてたんですか!?」
「じゃなかったら部屋のすぐそこで会うなんて……ないでしょ?」
「確かに……!」

そんな話をしてる時にものすごく蜜柑から視線を感じる。いや君グレーなんだから護衛のしようがないでしょ。

「まぁ占いの無駄撃ちに関しては私が悪いから。」
「ちなみに残り期日はあと何日だなんだ?」
「あと2日よ。最もこれはいま狼を釣れていればの話よ。ここで村人を釣ろうもんなら……そうねぇ私を釣ろうもんならもうココはオシマイよ!」

それだけ言えば佐川をキッと睨む。彼女目線だとあの二人、っていうのが濃厚だからだろう。とはいえ決め打った占い師が黒だと言ってるから吊るべきではあるのか、その後で佐川を吊るというのでいい感じだろう――ならば、蜜柑を吊るほかあるまい。
俺はゆっくりと彼女に銃を向けた。君のことは重怖いけれど、嫌いではなかったんだけどね。

「……そう、いいわ御兄様が眠らせてくれるなら。」
「――蜜柑、ごめんね流石にダメなんだ。」
「なら……最後に腕の中で殺してくださらない?……それなら本能だわ。」

どうせ負けだもの、と彼女が小さく付け加えればポスッと胸元に倒れこんできた。俺はといえば、彼女と目線を合わせてタイミングの確認をしていたのだけど小声でまた彼女は笑って一言述べた。

「久しぶりに御兄様が自分で目線を合わせてくれてるわ……例え私のタイミングを確認するためだけだとしてもね……ありがとう。もう、殺して。」

相手がキュッと俺の服を握りしめているが、俺は心臓に向けて発砲した。そしてその瞬間だっただろうか、佐川がニッと笑ったように見えた。いや実際笑ったのだろう、なぜならその後の一言が――

「人狼の勝利だ。アンタらの負けだな、お疲れ様。」

それだけつぶやいて、佐川はアルブムの方へ向かったのだから。

もずくもち@のーたりん


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2016/11/26 11:04:55 もずくもち@のーたりん 2

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