ビブリオバトル 参加

第1回ビブリオバトル
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最高ランク : 15 , 更新: 2017/10/01 7:11:35

企画元様のリンクです
http://ulog.u.nosv.org/item/nikoakohorimiya/1506433864

私の趣味嗜好丸出しの本なので、好まない人も多いかもですが大好きな一冊です。

谷崎潤一郎「刺青」

概要
もともと絵描きだった刺青師(ほりものし)清吉を中心とした話。理想的な女性に女郎蜘蛛の刺青を背中に無断で彫ります。

魅力
まず、前提としてこの作品は読んだ人によって「ん?」と何を書いてるのか分からない場合と、「ふぉぉ」って書いてあることが手に取るように分かる場合があるみたいです。

刺青(しせい)はとても短い小説で、短編なので読むのにそこまで時間はかかりません。

谷崎先生の作品全部に言えることなのですが、美しさを重点としたお話が多いのですが、この作品も正にそれです。

道徳的ではない行動がくっきりと描写されているのでそれを好まない方はあまり好かない本かと思います。

というのも、谷崎先生は耽美主義の方ですから他の耽美主義の作家さん方にも言える傾向では有りますが。

紹介、なのでじっくりと内容に対して語りたいところなのですが、この作品は人に聞くより読めって感じなので解釈は控えて、良さだけをなるべく語るようにしますね。

タイトルにあるように、しせい。ようは入れ墨ですね。肌にぶすぶすと針を刺すあれです。
これはとある刺青師(ほりものし)さんを中心としたお話なのですが、私的に一番の読みどころは女性の脚に対する描写です。

「おとこのむくろをふみつけるあし」
この一文が、この作品を物語っていると言えば分かるでしょうか…?

まだ女性の社会進出の乏しい時代に書かれた作品です。なのに、男がまるで蔑ろにされるかのような存在である。そんな描写です。

この描写こそが谷崎先生の作品であり、嗜好に濡れた作品であると思うのです。

刺青が流行っているという不思議な世の中で、刺青師が主役みたいにも見えるお話ですが、そうではない。描写の入らないところまで楽しむことでみえる話の本質が味わいのある本です。

この本を読んだ方、読んだことがある方、これから読む方でよく分からなかった方へ。

話の本質がつかめないのであれば、女性にたいして使っている呼称を注意してみてください。主役は刺青師ではありません、きっと、娘です。


紹介、最後に一言。
谷崎先生の作品の見栄的な美しさ、是非楽しんでください。

羽白


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惹かれていただいて光栄です。
谷崎先生の本は本当、好みが分かれますが惹かれたら戻れない毒のようなものですので、もし刺青が気に入られましたら是非他の作品も読んでくださいね。痴人の愛とかも有名どころですし。

素敵な企画ありがとうございました。


羽白
2017/10/01 8:05:53 違反報告 リンク


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