怪談イベント！

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最高ランク : 1 , 更新： 2023/08/15 19:30:20

勇気の翼よ、夕空を切り裂け＿＿

どうも、皆さんこんばんは。

橙翼深兎です。

今日は、月深の怪談イベントに参加します。

俺が実際に体験した怖い話をしますので、怪談が苦手な人は今のうちにブラウザバックをおすすめします。

それでは、いきますね。

これは、俺が小学五年生のとき――、

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俺が住んでいるのは、古めの社宅だ。

親の仕事の都合で引っ越して来たのだが、当初の家は悲惨な状態だった。

派手に剥がれた壁紙、ボロボロの畳、埃っぽい部屋……。

どうしてこうなった、と聞きたくなるような家を家族で掃除し、マシになったところに住んでいるのだ。

弟は「幽霊が出そうだね」と言っていたが、俺はそんなの気にしなかった。

俺は幽霊なんて信じていない。

怪談話は好きだが、フィクションとして楽しむだけであって、本気にはしていない。

だいたい、ああいうものは見間違いだろう。

幽霊が出るのは暗い場所だ。

暗いから見間違えただけに決まってる。

今夜も、いつも通りボロい部屋で寝ていた。

「いってらっしゃーい！」

俺は仕事に行くお父さんを見送り、自室に戻った。

小説でも書こうかな。

そう思ってシャーペンを持ったとき。

乱暴にドアを開ける音がした。

俺は機嫌の悪い弟が来たのかと思って振り向く。

しかし、そこにいたのは、弟ではなかった。

「……」

さっき仕事に行ったはずのお父さんが、虚ろな目をして立っていた。

「……お父さん？さっき仕事に行ったはずじゃ――」

お父さんは俺の言葉を無視して歩いてくると、急に俺を殴り始めた。

「おいっ、やめてくれよ、お父さんどうしたんだよ、痛いってば！」

それでも、お父さんは止まらない。

虚ろな目をしたまま、俺を無心に殴り続ける。

そして、その拳が、トドメとばかりに俺の腹に突き刺さった。

「ってえ……」

痛む腹を擦って目を開けると、見慣れた暗い天井が見えた。

「……なんだ、夢か……」

それにしても壮絶な夢だったな。

第二のお父さんが出てきてとにかく殴られたんだっけ。

そんなことを考え、ふと異変に気付く。

俺は痛む腹を擦った。

”痛む”腹を擦った。

おかしい。

俺が殴られたのは夢の中だ。

どうして、夢から覚めた今も痛みが残っているんだ？

俺は恐ろしくなってふと枕元に目をやり、そして、固まった。

枕元に、真っ白いお婆さんが佇んでいたのだ。

暗い部屋の中で、お婆さんの姿だけははっきり見える。

そして、お婆さんの伸ばされた腕は……俺の腹に。

そして、俺と目があった数秒後に、お婆さんは煙のように消えた。

俺は恐怖のあまり声が出なかった。

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どうですか？

小説風に書いてみました。

幽霊なんて全く信じていなかった俺が、人生でたった一回、本物の幽霊を見てしまった話です。

他にも怪談話がしたい方は、月深の投稿まで！

それでは！

＿＿ひろがる夢よ、朝日を呼び覚ませ