(自主規制)しないと出られない部屋.txt

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最高ランク : 5 , 更新： 2023/03/11 2:44:15

春樹「...。」

空「...。」

いつも通りの中学校の帰り道。...変に霧が濃いなと思えば、急に意識が落ちた。
...そして、目が覚めたら４畳半の部屋にいた。空と二人で。
部屋には窓一つ無い。あるのは出入口らしき扉だけ。
その扉の上には...

春樹「...S〇Xしないと出られない部屋ってなんだよおい」

空「私に聞かないでくれない！？」

いや俺にも聞いてほしくない。なんで扉の上に「(自主規制)しないと出られない部屋」なんて書いてあんだよ

春樹「...意味わからん。そもそもカメラ一つ無いこの部屋で、どうやって(自主規制)したの確認するんだよ」

空「...心拍数とか...？それか体温の上昇とか...。...それなら、壁越しにサーモグラフィー？とか使ってわかるのかも」

春樹「...。」

正直言ってしたい。これを口実にしたい。
知ってるかお前ら？10代、20代で女性と付き合いたいって言ってる男子は大体が(自主規制)したい目的らしいぞ？
因みに、30代40代になるとさっさと相手に消えてほしいって願うらしい。うん。知らね。
だが俺は知っている。空は俺に気何ぞ全くないことを。...気もない奴にレ〇プされて喜ぶと思うか？部屋から出られても一生心に傷がつくだろうが！

春樹「...しょうがない。試作段階だけど...」

と、俺は懐からある一つの箱型の何かを取り出した。
片手から少しはみ出る長方形の箱。その箱の外側には何か複雑な基盤と配線。それから信号を受信するアンテナと赤く光っているライト。

空「...なに...それ...」

春樹「クラッカーとか爆竹とかの火薬集めて作ったC4！」

空「どうしてそんな物騒なもの作ってるの...！？」

春樹「気にすんな！こっち寄れ！」

4畳半で使うのはあまりにも危険な代物。だからこそ空を俺の後ろに避難させて、俺がかばうようにして空を守る算段なのだ。

春樹「...耳塞げ。」

そう告げて数十秒。空が耳をふさいだのを確認すると、俺はC4に信号を入力して起爆させた。

ありえないほど大きい土豪。リレーの時になるサウンドピストルより音がでかい。...その代わり、ドアは綺麗に吹っ飛んでくれた。

春樹「...耳いてぇ...背中あちぃ...」

空「...ぅ...ぅぅ...」

爆風を浴びた背中は熱いし、耳を塞いだとしてもそれでもうるせぇ。
空はなんか涙目になっておびえてるし。はぁもう面倒くせぇ。
俺は半べそかいてる空の手を引いて外に出た。

...俺たちはどこから外に出たかというと、

...公園の公衆トイレだった。

春樹「...は！？」

俺んちの近所の公園じゃん！そんなことをこころの中で叫びながら、俺は出てきた先を振り返る。

...出てきたはずの扉の中身は、公園のろくに掃除もされていない、ただの和式トイレになっていた。

....はぁ！？