スキキライ.txt

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...「(自主規制)しないと出られない部屋」から出て数分後。
現状を確認してると、また急に意識が落ちた。
...そんで、目が覚めたら。
...さっきと同じような4畳半の部屋に閉じ込められてた。
出入口も何もない。でも空気があって息ができる。息が苦しくなることもない。
...そして

「...あぁ。目、覚めやしたかね？」

...なんて、訛ってるような口調で話しかけてくる人物がいた。

春樹「...誰...ですか？」

「あぁ。敬語は抜いてもらっていっすよ。俺そういうの嫌いなんで」

春樹「...はぁ...で、誰...？」

「失礼。名乗り遅れやしたね。俺はクロノス・ダイバー。またの名を『クロノ』と申しますっす。よろっす」

春樹「...クロノス...ダイバー？」

クロノ「クロノス・ダイバー。時間の潜行者。...老いることがなくて、時間軸を少し弄ったり時空間を切り取ってつなげたりできるだけの一般人っすよ」

春樹「全然一般人じゃねぇ！」

なんて叫びながら、俺はその場から起き上がった。
何でこんなところにいるんでしょうか。私はよくわかりませぬ存じ上げませぬ。
...疑問しかないんだよ。

春樹「...なぁ。クロノさん」

もう面倒くさい。いろいろ吹っ切れ冷静と化した頭で、俺はそいつに質問責めを始めた

春樹「...あの部屋に閉じ込めたのはあんたか？」

クロノ「えぇ。大正解」

春樹「...扉、破ったけど大丈夫？」

クロノ「全然大丈夫っすよ。それだけ（自主規制）したくない覚悟が伝わったんで、大人しくあんたら二人のことを部屋から出してあげやしたし」

春樹「...何であんなことした？」

クロノ「面白そうだったからっすね」

春樹「...どうして俺たちを狙った？」

クロノ「...あんたらの事を、ずっと見て来たからっすよ」

春樹「...どういう意味？ある意味ストーカーだよねそれ？」

クロノ「それは今度教えてあげますよ。でも一つ聞いていいすか？」

春樹「...どうぞ。」

クロノ「どうして”あの子の事を最初からあきらめてるんですか？」

その質問に、俺は息を詰まらせた。
...それから、ゆっくりと質問に答える。

春樹「...相手に気がないのに、意味ないだろ。期待したって」

そう、俺は目を伏せて。寂しそうな顔をしながら答えた。