近代文学をまとめる個人的メモ そのいち

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最高ランク : 21 , 更新: 2021/01/25 16:33:07


私立大学の二次試験で国語を使う人とか、文スト、文アルあたりに触れてる人とかにしか響かない内容だろうなこれ、と思いつつ適当に書いていきます。


思考整理の目的もあるから語彙力低めです。簡単な言葉をつかってる。



近代文学の始まりはどこだろう、というとやっぱり坪内逍遥の『小説神髄』のほかに置くものはないんじゃないかな。


坪内逍遥は本名坪内雄蔵。逍遥以外のペンネームに「春のやおぼろ」があります。

羊が大好きだったみたいで、生前集めていた羊グッズが博物館に展示されているそうですよ。


これまでの文学って、江戸時代の人情本とか、滑稽本とかから続いてるものだから、基本劇的で、勧善懲悪とか、滑稽描写とか、ストーリー性に偏りすぎていて、現実にありえないようなこととかを描いてばかりだった。


明治に入ってからは、討幕されて政治が始まったから、庶民の目に留まる文学というものを政治利用する場合も出てきた。「政治小説」ってやつ。

自由民権運動とかあったよね。それの思想を広めるのに利用されたり。


それに対して今のままでいいのか? って考え始めたのが『小説神髄』。日本で初めての小説評論。


文学は芸術であって、政治利用して利益を得るものでも、ストーリーだけを追い求めるものでもないっていう主張。


ここから生まれたのが「写実主義」。ありのままの心を描きましょうねっていう感じ。


理想とか、想像とかを排除して、現実をそのまま文字に起こしましょうよって呼びかけた。



さて、『小説神髄』で理論を唱えたはいいけど、いざ実践するのは難しい。


坪内逍遥はなんとか『当世書生気質』(「きしつ」ではなく「かたぎ」)という小説で写実主義を小説として確立させたかったんだけど、難しくて完全には無理だった。


文章の感じは江戸時代から続く戯作文学の影響をモロに受けてしまっていたし、内容も完全には戯作から抜け出せていなかった。


とはいっても逍遥は売れっ子作家だったので『当世書生気質』もあの有名な千円札の人、野口英世に改名を決断させるくらい売れたようです。(英世ではない元の名前が小説内の自堕落な登場人物によく似ていて、モデルだと思われたくなかったらしい。)





『当世書生気質』では完全には昔の文学から抜け出すことができませんでした。

坪内逍遥に代わって写実主義を確立させたのが二葉亭四迷です。


yours.(私はあなたものよ)の翻訳に「死んでもいいわ」と当てたことで有名な人です。


二葉亭四迷は本名長谷川辰之助。後述の小説をきっかけにした逍遥とのやり取りで二葉亭四迷というペンネームが生まれたといわれています。


二葉亭四迷は、逍遥の『小説神髄』の欠点を補った『小説総論』を書きます。

小説は形にこだわるよりもまず先に、意味を探るべき、的な感じ。この評論も、これまでの戯作文学を批判している。


彼が文学界に大きな影響を与えたのは、『浮雲』という作品を書いたからです。


なんで『浮雲』がすごいのかというと、まず一つ目、写実主義の実現が行われたこと。


逍遥がやりたかった写実主義を見事理想の形で練り上げたのがこの『浮雲』なんです。


次に、~だ。体の言文一致体を作り上げたこと。



どういうこと?ってなる人もいるかもしれませんが、これ本当にすごいことで、例えば古文で習った文章、あれっていわゆる書き言葉ってやつなんですよ。


書き言葉、っていうくらいだから喋っている文章とは違うわけです。なりとか、けりとか。実際昔の人がどんな喋り方してたのかは知らないけど古文の文章は今私たちがメールとかで使っている言葉と形式がかなり違いますよね。


言文一致体というのは、喋っている言葉、つまり話し言葉で文章を書いたものです。


「言」う言葉と「文」章の言葉が「一致」する文「体」で、言文一致体。


多くの人が言文一致体をやろうとしていたけどできませんでした。それを『浮雲』は実現したのです。


もしかしたら『浮雲』がなかったら今の私たちはいまだになりけりという文章を書いていたかもしれませんね。


言文一致体を行おうとした小説は『浮雲』のほかに、山田美妙の『夏木立』、尾崎紅葉の『多情多恨』などが挙げられます。


二葉亭四迷のペンネームができたのはこの『浮雲』を巡った逍遥とのエピソードなんですけど疲れたので今回はここまで。ペンネームの話から再開します。


・坪内逍遥『小説神髄』(初出:明治18年4月 松月堂)
・坪内逍遥(春のやおぼろ)『当世書生気質』(初出:明治18年 晩青堂)
・坪内雄蔵『小説総論』(初出:明治20年 松月堂)
・二葉亭四迷『新編浮雲』(初出:明治20年 金港堂)

なんで坪内雄蔵なのかも次回で。



1/26 追記

なんか、ノートみたいなのをワードで作って載せてみました。
不慣れ故見づらいかとは思いますが、ないよりはまし精神。
結構作るの時間かかるので「ここの部分はノートが欲しい」という意見がなければ順番にのろのろ作成していきます。

lemon1925kazi


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