*生きる意味、生きる価値。

フォロワー お知らせ 小説
今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:571 hit

最高ランク : 3 , 更新: 2022/09/15 5:06:16

※注意!
・思い付きで書いた
・だから駄文
・矛盾点疑問点あるかも
↪以上OK!って方のみお読みください。





毎日朝が来るたびに、「今日も死ねなかった」って思う。
毎日絶望する繰り返し。

「睡眠は人間の“三大欲求”だ」って言うけど、
正直、私はそう思わない。
寝てしまえば悪夢しかないのに。
皆だけ、幸せな夢を見てる。

ぎゅ、と右袖を左手で握りしめる。
袖の下には自傷痕。結構長い袖だから見えることはないのに
隠してしまうのは結局露わになることを恐れているから。
もし大勢の人の前でこれを見せてしまえばきっと。
憐れみの目か気色悪いものを見るような目で見つめ返されるだろう。

「不幸なのは幸せだと気付けない事」。
誰かがそう歌っていたけど、
自分の周りにまず幸せだと気付ける要素が、
そもそも幸せな要素があっただろうか。

私が起こしたことじゃなくても私のせい。
誰も話なんて聞いてくれない。

「友達だ」と思っていたのは私だけ。
結局“友達”なんて、裏切るためにあるものだった。
都合の良いとき盾に出来るようなものだった。


「(――…なんで、ダメなんだろう)」


人と違うことの何がいけないのだろう。
どうして少し違うだけでハブられるの?
どうして冷たい目で見られなければならないの?

わからない。考えたくても頭がこんがらがって、
思考を隠して、わからなくなって、わからなくなる。

皆皆、ばっかみたい。
「普通」って何?「常識」って何?
教えてくれないくせして一人前に唱えはする。

「偽善者」って言われて。
皆が「普通じゃない」って言うから
自分を殺して偽り続けたのに。
それもダメなら、逃げなら甘えなら。


「どうすればいいのよ!!!!!!!!」


本当はわかってる。

私が我慢すればいいことを。
「そうだね」って笑って過ごして。

私が死ねばいいことを。
「ばいばい」って言った時、皆どんなに嬉しいだろう。

私が笑ってればいい。
嗚呼でも、それはそれで気持ち悪がられるだろうか。

ばっかみたい。

皆結局は怖いんだ。
ハブられるのは嫌だから人の欠点を見つけてからかうんだ。
それで満たされた気になって調子にのって。
寄ってたかって笑わせる。

確かに我慢出来たら、死ねたら、笑って流せたら、
全て解決するかもしれない。

でも、自分の中の“私”が反抗する。
「死にたくない」「消さないで」「殺さないで」


―――“私”を。


だから結局私は“プライド”を捨てきれずにいる。
心の中で叫ぶ“私”を「可哀想」だとはもう思えないけれど、
笑って笑って笑い狂うアイツらのために死ぬのも、
それでアイツらを喜ばせるのも癪に障る。
こういうとき、“プライド”ってありがたくて邪魔だ。

だから「死ねばいい」と思っても「死ねない」。
だから自分の身体を傷つけるしかいけなくて、
皆の思う「当り前」のために自分を偽る。

本当の自分はどこへ行ったのだろう。
きっと叫ぶ“私”は欠片。
本物なんて…いや、そもそも最初からなかったのかも。

笑っても楽しくない。
泣いても悲しくない。
なのに辛い。痛い。苦しい。

私って、結局なんなんだろう。
生きる意味は、生きる価値は、どこにある?

時間がもう“ない”。これ以上はもう、壊れてしまいそうだ。


「~♪~♪」
「……?」


もう自分でもわからなくなった思いを何処かへぶつけるように
少女はフラフラと近場の山へ入った。

ぶつけるくらいなら死ねばいいのに。
結局死ねなくて、
今入った山で遭難しても「良いかな」って思う自分がいる。

あまりにも静かで、一人だったから。
歩いてるうちに思いが爆発して、
さっきの言葉をそう叫んだ。

そして少し深呼吸をした後、再び歩き始める。
そしたら、歌声が聞こえた。


「(こんな山に、人…?)」


小さくても緑が深いこの山に人が住んでるなんて聞いたことがない。
もし住んでるなら噂好きの男子が逃すわけ、ないだろう。

思いをぶつけるために、一人になるためにい山へ来たはずなのに。
自然と足取りはその歌声の方向へ、人を求めて歩いて行く。


「And we'll tak a cup o' kindness yet♪for auld lang syne~♪」


開けた場所に出たところで、歌声は大きくなった。
目の前には大きな草原、小さな家。


「有り得ない…」


ふと、声をこぼす。
この山に草原なんてあったっけ。
いや、それ以前におかしい。

草原には牛や鳥、豚に狼などが居る。
そしてありえないことに、ネコと仲良くするネズミや、
狼と仲良く走り回る鹿がいるのだ。

この異様な光景に目を見開いていたものの、
続く歌声とそよ風にハッと我にかえる。

キョロキョロとあたりを見回せばすぐ。
小さな小屋の前に生えたままの切り株、
その上に声の主は座っていた。


「We twa hae run about the braes~♪」


仲良くじゃれあう動物達に目を細め、
気持ち良さそうに歌うのは
茶髪に金目の女性。


「蛍の光…?」


思わず、そう呟いた。
彼女の歌う曲調には聞き覚えがあったから。


「and pou'd……?」
「あっ」
「あら」


無意識に呟いた声が届いたのか、
その女性は歌を中断してこちらを見た。
…なんだか、気まずい。


「あなたもこの歌を知ってらっしゃるの?」
「えっ?あ、あぁ、いや…ただ、曲調が似てるなって」


山に少女が一人ということへ特に驚きもせず、
女性はパア、と笑顔で私に駈け寄る。

「そうなの?私が今歌ってた曲はね、昔ね、友達に教えてもらった曲なの」
「は、はぁ…」
「確かね、オール…オールド……ってあら、ごめんなさい!」


段々と近くなる距離に戸惑っていれば、
女性はハッと慌てて謝った。


「初めて出会った人にいきなりこんな…あぁ、だから毎回怒られるのよわたし……!」


バカバカ、と首を振る女性になんと声をかければいいのだろう。
行き場のない手を取り敢えず僅かに振っていれば、
女性はふと気が付いたようにジッと少女の目を見た。


「……苦労してきたのね」
「えっ?」


ふと告げられた言葉の意味が分からず、
素っ頓狂な声をあげる。
しかし女性は気にすることなく
言葉を続けた。


「自傷はね、とても難しいわ。健康には悪い。でも、いけないことではない。むしろやらなきゃ心が更に壊れてしまうって子もいるわ。」
「!?」


突然の言葉に思わず少女は右腕を左手で隠すように掴む。
それすら気にせず女性は続けていく。


「“普通”って何かしら?誰が決めたことなの?神?王?」


いいえ、結局はその人の中での常識よと、女性は言った。


「人生はね、“物語”じゃないの。だから予想外のことも起こるわ。過去じゃ「普通じゃない」ことだって今普通になることもある。誰かが「普通普通」と言うのは結局持論を押し付けているだけなのよ。」
「それが、“普通”……?」


周りと同じことをすれば“普通”のハズだ。
でもそれは一人一人、実は“普通”が違うってこと…?


「もちろん非常識すぎるのはよくないわ。だから常に“限度”を大事にするの。ルールも自由も、ある程度の限度があったほうが良いのよ」


少女が頭に?を浮かべ複雑そうな表情をしていれば、


「この世界には、「逃げるが勝ち」という言葉がある。逃げすぎてしまえば確かに「甘え」だわ。ただ…多少現実から目を背けるだけで「甘え」なのかと思わない?」


先程叫んだことに対し一つ一つ解答していくかのように
女性は少女を見ながら話を進めていく。


「結局はね、体験してないから軽く言えるの。そうね…例えば“勉強”。
「勉強したくない」って言う子は多いけど、この世界には勉強できない子が大勢いる。」


住む場所があり食べるものがあり知識を身に付けられるだけでも贅沢。
贅沢に「甘え」ている。勉強がしたくても出来ない子へ堂々と
「しなくていいなら譲りたい」なんて言う。と、
女性は笑った。


「人間は弱いの。“普通”という枠に当てはめて群れなければ生きていけない。群れて、自分に賛成する意見を貰って、庇護してもらわなきゃ調子にものれない。」


だからね、と女性は少女の頭に優しく手を乗せる。


「一匹狼?上等じゃないの。どこぞの群れなきゃ悪口も言えない子達とは違うわ。」
「……むしろ、一緒になりたくない」


その言葉に少女が思わず返せば、
女性はくすりとさらに笑う。


「――貴方は、貴方のままでいいのよ。貴方は悪いことをしていないじゃないの。ただ一つ意見が違うだけ。それになんの罪もないわ。
「個性」「十人十色」。一つの意見へ対する十人の考え。例え九人が同じでも一人違うことだってあるわ。むしろそうやって群れて生きていく人には一人でも違う考えを持ってくれる人がいなきゃ生きていけないのよ。」


「天動説」が“普通”だと誰もが信じていた時、
違う考えを持ち「地動説」を証明しようとした人がいたように。
「女性は男性の後につくこと」が“普通”だと誰もが信じていた時、
違う考えを持ち「とある会社」を立ち上げた人がいたように。


「例えね、その人の考えがあまりにも非常識で残酷なものだったとしても、その人は私達にとって必要だわ。その人を見た上で、自分達はこうならないって教訓が作れるし、自分達はどうなんだろうって、自分を見つめ返せる。」


自分達と違うものを“排除”しようとするのは人間の悪い癖だと
その人はいった。


「……あの」
「ん?」
「どうして、急にそんなことを?」


聞いてる間問いたかったことを少女は女性に告げる。
きっと今ここに居たのが自分でなくとも、
この質問はされただろう。


「……あら、ごめんなさい!またわたしったら勝手に……」
「勝手に???」


ハッとしたように頭から手を離し
あたふたする女性へ、さらに疑問符が浮かぶ。
やがて女性は慌てて振っていた手を止め。
悲しそうに笑った。


「…ただ、ただね。苦しいって声が聞こえたから。痛い、辛いって。」
「いたい、つらい……」


それはさっき、確かに自分が思い返した感情。
楽しいとか嬉しいとか、消えてしまったのに
残ってる感情達。


「……“生きる意味”、“価値”。それはね、やっぱり自分で見つける物だと思う。」


再び、女性は話し始める。


「でも、どこにあるかなんてわからないわよね。私だってずっと永いこと生きて来て。最近やっと見つけられたばかり。だからこれは“先輩”としてアドバイスさせてもらうわ。初めから探して見つけることなんて奇跡に近いの」


言葉を教えてもらえなければ、何て言えばいいのかなんてわからない。
公式を教えてもらえなければ、算数の足し算だって出来ない。
歴史を教えてもらえなければ、自分の国はどんなんだって知れない。
地理を教えてもらわなければ、世界はこんな形だって知れない。


「だからね、見つけるためにはヒントが必要なの。そのヒントは…きっと。無意識に、周りが出してくれてる。「塵も積もれば山となる」って言うから」


ものすごく小さくて繊細なヒント。
よくよく注意しなきゃ見つけられないぐらいのヒント。
それを探し集めて、ようやく一つの“意味”“価値”になる。


「見つからない限りあるかどうかはわからなくて不安だろうけど、絶対にあるから。“価値”なんて…“意味”なんてね、誰でも持っているわ。生まれてこの方持ってないなんて子はいないの。」


それがどんなに貧しい子でも、
人を泣かして笑うような人でも。


「大丈夫、あなたにだってあるわ。だから探して。ほら、そこに」


すっ、と、女性は少女の後ろ…つまり、
少女が入って来た場所を指さす。


「えっ――――」


ふと後ろを振り向けば。



そこは、“住宅街”だった。そして女性が居た場所は、
“山への入り口”。


「あ、あれ……?」


…夢、だったのだろうか。でも、夢にしてはリアルだったし、
随分長かったし、あまり夢だとも、そして現実だとも思えない。
キョロキョロとあたりを見回していれば


「おーい!」
「え」


後ろから足音と共に声をかけられる。
足音とかけ声の主を見た瞬間、少女はハッと息をのんだ。


「どうして……」
「まーた親が転勤しちゃってさ。しかも戻って来ちゃった。」


それはかつて、とても仲が良かった“友達”。


「……なんで戻って来たの。」
「それは「黙って引っ越したくせに。私を裏切って楽しかった?」」


ああ、心に仕舞われた言葉がドロドロと溢れ出ていく。
あの女性のような、優しい言葉なんて出てこない。
所詮私は――「ごめん!!!!!!」


「…え」
「黙って行っちゃったのはごめん。でも、言う暇がなかったの。だけど裏切った気なんて、ない、一緒に居て楽しかった!だからこうやって戻って来れて嬉しい!」


ほんっとうにごめん!とキレイに腰を曲げて頭を下げるかつての“友達”。


「…許さないって言ったら?」
「そ、れは……嫌だなぁ。だって、私のとって君は私の“生きる意味”だもの。君がいなくなってしまったら、私立ち直れない…ってあ、“価値”もなくなっちゃう!売れない!やだああ許してごめんってホント何でもするからぁぁぁ………」


びぇぇぇ、と感情的になる“友達”を見て、
少女は「変わらないな」と思った。
そして自然と笑顔になった。
もう数年、自分自身にさえ見せていない笑顔。


「…しょうがないなぁ。許してあげる」
「えっやっt「でも」ハイ」
「今度また同じようなことがあっても、絶対に一言は言う事。忙しくて言えなかったなら、手紙ぐらいくれればいいから」
「……その手があったか」
「少しは考えてよ」


真顔で呟く“友達”へ、久方ぶりにツッコミを入れる。
思えば“友達”はどこか「変わって」いた。
まわりの“普通”に当てはめられない自由な子。
自分が“友達”になった理由は…確か。
そんな“友達”に惹かれたからだ。
まわりの決めた“普通”から離れたくても、
少しでも自由になりたかったから。


「まったく、いなくなって大変だったんだからね?アンタこそ私の“生きる意味”で“生きる価値”なんだから。」


――これが本当に正しい私の“意味”“価値”なのかはわからないけれど。
時間はいっぱい“ある”。

この自由奔放な“友達”と一緒なら、
見つけられるはずだ。





一つ一つ、見つけて行こう。

しょぅゆ。


投稿を違反報告 / ブロック



猫音ちゃん

正体は出そうとして出せなかったんでまた次回w
歌も話に出す予定だったけど出せなかったんでww


クレデクさん

その要素はまったくないし意識もしてないから安心してw


セーバーさん

砂は海へ(ペイッ)


シオンさん

まぁ元々題材が“存在意義”“存在価値”なのでね…w


紫音

(*'ω'*)


しょぅゆ。
2022/09/15 5:10:26 違反報告 リンク