■暗唱■

短編
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最高ランク : 16 , 更新: 2015/09/15 8:48:38

「どしたん」
「平家物語が覚えられない」

机の上でうなだれる遙斗に声をかけると、国語の課題に手間取っているようだった。
教科書を顔の前にたてて、ぎおんしょうじゃのかねの……おと? などと順調に間違えていく。

遙斗のこういう暗唱テストのときにひらがなっぽく発音するところが私は好きだ。

「覚えられるって」
「いや、結局頑張っても再テストだから」

目を細めて、爽やかに笑う。が、言ってることはかなり後ろ向きだ。
一度頭をあげたかと思うと、もう一度机に頭をのせてこちらの様子をうかがう。
その上目遣いが意外ときゅんとするんだよこのやろう。

思えばこいつってかわいい系男子なのかもしれない。
手小さいし、白いし、身長小さめだし、ゆるく髪がはねてるし。

「どうかした?」
「いや、なんも」

じっと見ていたのを不審がったのか、こちらに訪ねてきた。
さすがにかわいいねとかは言えない。言っちゃだめ。
男子にかわいいは禁句だとだれかに聞いたことがあるから。

最近思うんだけど、前後の席っていい。しいて言うならば、私が遙斗の後ろが良かったけど。

「はい、ひとえに?」
「か…ぜのまえにちりとおなじ!」

せーいかーい、と小さい子供をあやすような口調で言ってやった。
少し口をへの字に曲げた遙斗は、教科書をまるめて私の頭をたたいた。
痛い。髪が乱れる。

「みんなベル鳴ったよ~」

もうすぐアラフォーの国語の先生がデカい声で告げると、みんなばたばたと座り始めた。
あの先生は香水がきついから苦手だ。ついでに付け足すなら、スカートがひざ上より少し短いところも。

「遙斗なら大丈夫だよ」
「ん、がんばる」

きゅっとこぶしに力をいれて、少し微笑んだ。
やっぱり、かわいい笑顔が似合うね。







こんばんはぱ~ぽです。
ねむいです。
衝動小説はいつものことです。
ハウトゥーワープとSeasonはいい曲です。(唐突)
ぜひきいてみてくださいな。
なんかいい曲あったら教えてください。もう中島みゆきにたどりつきそうです。
次は小林幸子か…?笑

ではではいつものまとまりのない文章でございますた。(`・⊝・´)


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