霧雨の泪第1話

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最高ランク : 14 , 更新： 2022/08/29 8:03:23

俺は今背中を地面に預け拳を突き上げている。

目は真っ赤に充血し、今すぐにでも涙が溢れそうだった。

空はは気だるそうに雲が垂れ込めている。

遠くでゴロゴロと雷が鳴っている

もうすぐで雨が降りそうだ。

「はぁ」

これで何度目のため息だろうか

数えたことはない。

実らない恋を願ったって何も変わらない。

ただ、その人に会いたいのだ。

俺は江本晶（16歳）

イケメンだが冴えない男子高校生だ。

今どこにいるのかというと、山の中だ。

登山部の合宿で山に来ている。

休憩で空を眺めている。

空を眺めるのもしっかりとした訓練である。

ただ、その時間中に東方projectに出てくる、

霧雨魔理沙のことを考えていた。

「おーい！」

ハヤト先輩の声がした。恐らくテントの設営をするのだろう。

「はーい！」

と返した。

その後はテキパキと手慣れた手順でテントを次々と設営していた。

夕食を終え、テントに戻る途中

視界の端に山に似つかわしくない女性を見かけた。

あまりに驚いていた方向を見るもその女性はいなかった。

「いるわけないよな」

とつぶやきつつ、心を落ち着けながらテントに戻ると

何かがいた形跡があった。

「動物か？」

心配になった俺は先輩の方へ向かおうとした刹那

いきなり地面がなくなった。

「うわああああああああああああ！」

今まで出したことのない声が出た。

そして意識が薄れて遂にそれを手放した。

次に目が覚めた時には布団の上だった。

目が覚めた瞬間体が起きた。

「ここはどこだ？」

周りを見渡すも誰もいない。

俺は起きていることを理解できずにいた。

すると

「起きたのね。」

聴きなじみのない声がしてその声がした方向を見ると

紅白の巫女がいた。

「私は博麗霊夢。ここ博麗神社の巫女をしているわ。貴方は誰なの？外来人っぽいけど。」

「俺は江本晶。外来人だ。霊夢に聞きたいことがある。ここはどこだ？」

「ここは幻想郷。忘れられた人や物が来るところよ。」

「げ、幻想郷？」

素っ頓狂な声が出た。

それもそのはずだ、だって推しの霧雨魔理沙がいるのだ！

転生ガチャ大当たりだな。

「結構驚くわね。顔がにやけてるわよ。」

「そうか？」

「鼻の下が長くなってるわよ。」

思わず鼻の下を伸ばしてしまった。

霊夢からは蔑んだ目で見られてしまった。

「霊夢にお願いがある。幻想郷を見て回らせてくれないか？」

「ええ。いいわよ。」

今回はここまで！

ありがとうございました。