⧉03 小説作成02話「謎の女と僕」

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最高ランク : 8 , 更新： 2023/08/30 20:30:25

私立桜宮学園＿＿。ここは謎の多い不思議な学園＿＿。

中高一貫のこの学園は入るための試験はなく、面接で通される。
学園長、合格基準等は不明の謎多き学校だ。
だが一つだけわかるのは、この学園に通う生徒は過去になんらかの

❝ トラウマ ❞

を抱えた生徒だということだ。

学園長の正体も不明。合格基準も不明。なんのために作られたかも不明。
ここはそんな学園に通う生徒たちが繰り広げていく

❝ 過去のトラウマを乗り越える成長物語 ❞

そんな学校に小説部と言う部活があった。
そんな部活が制作した小説の第二話である。

【人生最悪のバッドエンドで終わる方法】
⧉主人公
桜葉伊織（おうばいおり）
何にも興味が持てない普通の男子高校生。
この物語の主人公だ。

⧉その他
有大結雨（ありたゆう）
桜葉伊織の友人。

桃瀬翔（ももせしょう）
有大結雨と同じく桜葉伊織の友人。

謎の女
この物語のキーとなる人だ。

【02話謎の女と僕】

元はと言えば俺がこれに興味を持ったのは
あの人と出会ったからだ。

［ー2週間ほど前ー］

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

ガタッガタッ

学校が終わるチャイムがなり、
みんなが一斉に教室をでる。

静まり返った教室に残された俺…。

校庭では運動部の人たちの声で溢れかえっている。

俺は誰もいない廊下を一人進み、隣のクラスの下駄箱を確認した。

伊織「有大と桃瀬は部活、か。」

唯一仲がいいであろう友達も今日は部活だった。

俺は運動部の声が轟く中庭のはじを通り、

校門へ向かった。

？？？「おーい！伊織ー！！」

上の方で俺を呼ぶ声がした。声的に桃瀬だろう。

右斜め上を見るとやはりそこには桃瀬がいた。

隣には有大もいる。

桃瀬「おっ気付いた！これから帰んのー？」

伊織「そうだよ」

有大「気をつけろよー！じゃーなー！」

伊織「うん」

少しだけ会話をして俺は校門から出た。

部活動のないものは少し前に帰っているので

通学路は俺一人だった。

空は晴れていて夕日が目に沁みた。

そんなことを思っている時、背後から気配を感じた。

伊織（誰かに見られてる…？）

別に背後に誰かの気配があるなんてめずらしいことではなかったが、

俺はその視線に違和感を覚えた。

思い切って後ろを振り返ろうか。

そう覚悟して後ろをゆっくりと振り返るとそこには一人の

黒いワンピース姿の女性がいた。

普通の女性に見えたがその顔は麦わら帽子であまりよく見えない。

肌は色白で、スタイルが良かった。

そんな彼女は俺を見つめたまま笑みを浮かべていた。

優しそうなどこか儚い消えてしまいそうな笑みだった。

俺は覚悟を決めて話しかけた。

伊織「何か俺にようですか？」

女は変わらず笑みを浮かべていたがその笑みは

さっきと違い、嬉しそうな笑みだと感じた。

伊織（なんなんだこの人は…不気味だな…）

謎の女「桜葉伊織くん、だよね。私、君に渡したいものがあるんだ。
きっと君の人生や価値観が変わるよ。」

この女なんで俺の名前を知ってるんだ。知り合いか？
渡したいもの？人生や価値観が変わる？

聞きたいことは山ほどあったが、

俺が口にしたのは何故か

伊織「渡したいものはなんだ。早く要件を済ませろ。」

だった。

謎の女「いいね。気に入った。はい、これ。」

伊織「紙袋…とお守り…？」

謎の女「その紙袋には君の人生や価値観変わるものが入ってるよ。
自分の家に帰ってから開けてね。」

その女が俺に渡したのは大量の紙が入った紙袋と
普通の赤いお守りだった。

謎の女「じゃあね。」

伊織「え、ちょ、おいっ待て！」

謎の女はそれだけ渡してどこかへ消えてしまった。

ただ女に物渡されただけだし追いかける意味もないと思った。

俺はその後まっすぐ家に帰り、自分の部屋でその紙袋を

あげた。

そこには確かに俺の人生や価値観を変えるものがあった。

【次回、03話紙袋の中身解禁ー9月7日ー】