蝶々

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:266 hit

最高ランク : 14 , 更新： 2020/10/22 0:02:33

🦋

貴方にふさわしいかなんて分かんないわ、私そんなに賢くなれないの。でもその辺の馬鹿な女と同じように扱って、私も馬鹿なふりをして貴方の周りで踊ってあげたいから。

私が思う可愛いなんてね、貴方はもう見飽きてるでしょ？唯の可愛いなんかじゃ貴方は満足しないって事分かってるの、貴方の周りで踊る馬鹿な女みたいに可愛けりゃ貴方は満足してくれる？ねえ、嘘でも善いから、小石蹴るみたいに簡単に「可愛いね」って言って。取り敢えず安心させといて、私単純なのよ、だから。

知らないって言いたいの。馬鹿なふりなんてしてないわって言いたいの。本当は、分からないって分からないって惚けていたいの。でも、そんな事。

貴方のことが好きな私なんて、いっそ居なくなって仕舞えば善いのに。居なくなって仕舞えばもうこんなに悩んでしまう事もないのに。貴方のことが好きで好きで堪らない私が堪らなく嫌なの。貴方じゃなきゃ絶対駄目、って駄々を捏ねる私が嫌い。

ほら、どうしたの？って容易く訊いてくれるそのぺらっぺらな優しさですら愛おしくって堪らないの。でもとにかく声が聴きたくて薄っぺらな優しさも求めてる。この思いを説明しろなんて言われたってできないわ、でも分かってなんてきっと言わないから。今日も貴方の声が聴きたくて会いたくてどうしようもないこんな私、居なくなって仕舞えば善いのよ。

私にsnowのフィルターをかけて見ててくれないかしら？加工厨なのも許して、一番可愛い私を見てもらいたいだけだから。加工の無い顔で会うのが怖いけれど。

私からは貴方の過去なんて何も聞かないわ、取り繕うのに必死な貴方の顔なんて見てらんないもの。ねえ、その嘘すら喉を鳴らして飲み込んであげるから。

何も知らないふりして踊っていたい。分からないふりをして、気づかないふりして、馬鹿なふりして。そしたら、馬鹿なふりも板に付いて。どうしたら善いの？

私が歌った鼻歌、貴方だけが気づいてくれるところとか。そう言うところ、僅かな期待が止められない。ああ、馬鹿な私。
私のほう向いていてくれなくても善いから、私は遊びでも善いから。だから貴方のままで優しくしてよ、とにかく今日も会いたいの。

貴方の周りで馬鹿みたいに踊ってる女達と何が違うのか教えてよ。

貴方のいない私なんて本当は考えられないの、それほどに貴方が好きで。